YZERR(BADHOP)が語る、「90年代との比較」「日本のヒップホップの微妙な点」

日本を代表するレゲエアンバサダー/レゲエカルチャーアイコンとして活躍するMighty Crownの中心メンバー、MASTA SIMONと、武道館公演、横浜アリーナ公演を成功させるなど、今もっとも勢いがあるヒップホップグループBADHOPのメンバーYZERRとの対談が実現。世界基準のビジョンを持つ2人のカリスマが、世代、ジャンルを超えて共鳴。日本の音楽シーンを巡って熱く語り合った。

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YZERRは「ヒップホップにおいてアメリカが一番とは思わない。そういう話じゃなくて、アジアを見てもレベルが上っている。世界の水準がどんどん上がっている中で、日本のレベルだけが一向に上がっていない。僕らのアルバムを聴いてくれて広がったお客さんに対して、もっとコアで攻めたものを提供しなければいけない。僕たちが普段聴いているようなクオリティが高い音楽を、僕たちが出していかなければいけない」として、「そこからは自分との勝負、せめぎ合い。スキルを上げていくことが大事。でも、そこで日本のヒップホップカルチャーでは“精神論”が先に行っちゃっていることが微妙だと思っている。精神論・根性論でもってヒップホップかどうかとかいう議論は、本当に日本独特。世界では誰もやってない(笑)。そこで必要なのは技術だと思っている。カルチャーを愛していたら技術は育っていくはずで、そこを無視しちゃいけない。カルチャーの先にあるものを見据えて、僕らは楽曲のクオリティを上げていく。自分たちがかっこいいと思うものを出していく」と主張した。

MASTA SIMONも「ジャンルは違えど、そういう(高い)ビジョンを持っている人がいることは日本のシーンに希望が持てる。今話してくれたことは、俺がレゲエやダンスホールシーンで戦ってきたことにすごく近い。ステージを見てド下手だと思っていたアーティストが、3年後にめちゃくちゃ上手くなっていたりすることがある。情熱があればスキルはあとからついてくるということ」と共感を示す。

ピュアで芯のある2人の話は尽きないが、対談の最後はYZERRが「スタンダードはもちろんベースにあるが、ヒップホップは変わっていく音楽、どんどん変わっていく、そこが面白い。たまに90年代のアーティストと比較されることがあるが、それって“公衆電話使えよ”って言われているみたいでピンと来ない。昔の作品で好きなものはもちろんあるが、(音楽も)更新していかなければいけない」と、ヒップホップの未来を見据えた発言で締めくくった。

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