全国の警察に“日本で一番悪い奴ら”がいた 元ヤクザ vs 元刑事 ガチ対談

NetflixやAmazon prime videoなどで絶賛配信中のドキュメンタリー映画『HOMIE KEI〜チカーノになった日本人〜』(2018年)。元暴力団員で、かつてFBIのおとり捜査によって逮捕され、抗争や殺人が絶えないアメリカの極悪刑務所で、ただ1人の日本人として生き抜いたKEIを追ったドキュメンタリーだ。その壮絶な半生はノンフィクションとして出版され、マンガ化もされている。

そんな“元ヤクザ”KEIと、“元警視庁刑事”にして犯罪学者、そして作家・俳優などのさまざまな顔を持つ北芝健が、別冊ヤングチャンピオンの特別企画としてガチンコ対談を行った動画が公開されている。

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「(警察には)点数制があると思うが、ヤクザが手助けしたりすることもあるのか?」という司会者の質問に、「昭和50年代はあった」と答えるKEI。「例えば点数がどうしても足りないときは『道具を出してくれ』って言われて、新宿東口のコインロッカーに(道具を)入れてあげるとかはあったけど、今はないと思いますよ」とKEIが語ると、北芝も「(今は)ないですね」とうなずいた。

その背景について北芝は「(警察は成績がいいと)賞をもらえるんですよ。強化月間をやって(点数が)足りないと、持ち主不詳じゃまずいんだけど、死んだ人が持ち主だってことで調書を書くと、最高に仕事になっちゃうわけです。仕事しないで仕事の実績になっちゃうっていうことは昔からあります。北海道警はそれで問題になって、まあ小説や映画になったりしましたけど、それは全国で起きていて発覚しないだけですね」と明かした。

ちなみに、話に出た“小説や映画”とは、稲葉圭昭のノンフィクション『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』(講談社文庫)を原作に、綾野剛主演で映画化された白石和彌監督の『日本で一番悪い奴ら』(2016年)だ。“日本警察史上、最大の不祥事”と言われる「稲葉事件」をモチーフに描かれている。

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ただしKEIは、そういうことも人間関係が築けてこそだと語る。「その人も自分のために色々してくれるし、(相手は)警察官なんだけど自分はその人に心を開いているわけです。そんな相手が困ってるなら、お金じゃなくて自分のできる範囲はやってあげようという気持ちになる。自分がパクられたときもその人は親身になってくれたし、取調室でも朝昼晩と出前を取らせてくれた。そういう時代だったんで。今はそういうのは絶対できないでしょうけど」とKEIが振り返ると、北芝も「それはありましたね」と同意し、「持ちつ持たれつだけども、人間、情が通ってなければ面倒を見合うということはない」と語った。

動画ではほかにも、北芝がロス市警のアジア特捜隊にいたとき、その後「ロス疑惑」と呼ばれる三浦夫妻銃撃事件が起きた話や、言葉や人種の壁を超えた国際犯罪事情など、デンジャラスな経験談の宝庫である2人ならではの話が語られている。

©︎映画「HOMIE KEI チカーノになった日本人」製作委員会

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