清原和博「警察が顔を見て来る」 薬物依存との壮絶な戦い

2016年2月、覚せい剤取締法違反で逮捕された元プロ野球選手・清原和博。日本全国に衝撃が走った出来事から4年が経った2020年6月15日、彼の執行猶予期間が終わった。執行猶予の満了と時を同じくして、清原は逮捕されてから現在までを綴った『薬物依存症』(文藝春秋)を出版した。

逮捕から現在まで、医師とともに薬物依存症の治療に励んできた清原。自助グループにも頻繁に顔を出し、社会復帰を目指しているが、現在でも街を歩けば職務質問を受ける日々が続いていると本書には記されている。

知人との待ち合わせの間、タクシーを待っている間、息子のバッティングを指導した帰り道……。数か月もの間に何度も警察が近寄ってきて、尿検査を強要されるそうだ。「薬物犯罪が多い地域だったから」「汗をかいているように見えたから」など、警察はその都度声をかけた理由を明かすものの、清原自身は「彼らはぼくの顔を見て、それが『清原』だと確認して、パトカーを降りてきたんです」と語っている。

日本国内に限って言えば、清原が覚せい剤取締法違反で逮捕されたことを知らない人のほうが少ないであろう。清原はこうした状況を「もうこれは受け入れるしかないんだと思うようになりました」と諦める一方で、「逆に世間のレッテルが、薬物に対しての大きな抑止力になっている」と考えているという。

本書には、世間からの偏見にさらされつつも地道に薬物依存症に向き合う清原の現在があますところなく記されている。薬物依存症は誰にでも陥る可能性があるからこそ、この機会に彼の言葉に耳を傾けてみてはいかがだろうか。

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