人気あるのに良いヤツ、敵もダンクを喜ぶ… 多くの逸話が残る、NBA史上最長キャリアのビンス・カーター

NBA史上最長キャリアの22シーズンを戦い抜いたビンス・カーター。“史上最高のダンカー”と呼ばれながら、“神様”ジョーダンや“キング”レブロンなどに続き、通算25,000得点、5,000リバウンド、4,000アシスト、500本の3P成功を記録した史上5人目のプレイヤーとして確かなスキルも併せ持っている。

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そんなカーターには数多くの逸話が残っている。長いキャリアで共に戦ってきたチームメイトやスタッフ、メディアから寄せられたカーターのエピソードをご紹介しよう。カーターと言えばダンク、ダンクと言えばカーター。これはチームメイトたちも同じように感じているようだ。アルビン・ウィリアムズとジャレン・ローズはこう語る。

ウィリアムズ:「ビンス(カーター)がダンクした時の、敵チームのリアクションはいつも面白かったね。例えば、ルーキーシーズンでアトランタ・ホークスのディケンベ・ムトンボ相手に決めたダンク。あの時ホークスのスティーブ・スミスが思わず『ウォーーーーー!!』って叫んでいたんだ!」

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ローズ:「彼はトロントの“マイケル・ジョーダン”だったんだ。だから“エア・カナダ”と呼ばれた。そんな彼のダンクで最もお気に入りのやつは98-99シーズンのペイサーズ戦のダンクだね。その時僕はペイサーズにいたんだけど、クリス・マリンをベースラインでかわして(224cmの)リック・スミッツの上からダブルポンプリバースを決めたんだ。ドミニク・ウィルキンス以外で、試合中にあんなダンクをする選手は初めて見たよ。彼と別のチームでプレイしていても、彼のダンクに反応しないことは難しいね」

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また、シドニーオリンピックで見せた218cm超えダンクは、ジェイソン・キッド他、多くのアメリカ代表選手が「史上最高のダンク」と評している。後にも先にも、試合中に218cmの選手を飛び越えてダンクする選手はカーターぐらいだろう。

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一方で、これだけの実績や人気を誇りながら、全くいやらしい対応をしないのも彼の魅力だ。ニュージャージー・ネッツにルーキーで入団したライアン・アンダーソンは、カーターの“スーパースター”らしからぬ対応を「彼は今まで会った中で最高のベテランだ。彼はチーム移動の時、何も気にせずルーキーである僕の隣に座った。彼にとってはスーパースターのドワイト・ハワードだろうが、まだ何も出来ない僕だろうが関係ない。同じように扱ってくれるんだ。彼は本当に親切で思いやりのある人だよ」と、今でも鮮明に覚えていると語った。

こういった人間性は高く評価され、2016年にはNBAチームメイト・オブ・ザ・イヤーを獲得。他にもカーターを見て育った選手も多く、今のNBAの礎となっているのは間違いない。今シーズンは中断の末の引退と、不本意な形で終わってしまったカーターのキャリア。しかし、彼がNBAで残した軌跡はこれからも語り継がれていくだろう。

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