殺人依頼、トラ虐待… 狂気の悪徳ブリーダー “タイガーキング”に迫る

『ジェフリー・エプスタイン: 権力と背徳の億万長者』『未解決ミステリー』など、これまで多くの優れた犯罪ドキュメンタリー作品を世に送り出し、視聴者を魅了し続けているNetflixにて、「タイガーキング」の通称で知られる“ジョー・エキゾチック”ことジョゼフ・マルドナド=パッセージを追った最新作『タイガーキング:ブリーダーは虎より強者?!』が公開された。

Netflix Japan/YouTube

2018年に逮捕された彼は、野生生物に関する17件もの法令違反と、2件の殺人依頼によって、つい先日、有罪判決が下されたばかりの人物だ。現地メディアの報道によれば、彼は判決を聞いた途端、かつてはその独特なコワモテの風貌と狂気に満ちた言動で、多くの人々を怯えさせていた人物であったにもかかわらず、その場で泣き崩れて裁判官に減刑を求めたという。

「タイガーキング」の通称からもわかるように、逮捕されるまで彼はオクラホマでトラの繁殖施設を経営しており、観光客相手に記念撮影をさせたり、ショーを披露したりと“トラビジネス”で成功を収めていた。しかし実はこのビジネスには「裏」があり、成長しすぎて人前に出せなくなったトラを「処分」したり、ショータイム以外は窮屈なケージにトラを押し込めていたりと、あからさまな動物虐待行為が横行するものだったという。

やがてその悪評は広まり、大型ネコ科動物の保護に特化した団体<ビッグキャット・レスキュー>の創設者キャロル・バスキンが知るところとなる。彼女はジョーの蛮行を厳しく批判し、その虐待行為をやめさせるために活動を展開したが、ジョーは行動を改めるどころか逆ギレ。挙げ句の果ては、成長したトラと同様にバスキンを「処分」しようと考えて飼育員に命じてしまったのだ。

こうした悪行の数々が表沙汰になり逮捕され、有罪判決が下されることとなったのだが、この作品では、そんなジョーvsバスキンの激しいバトルはもとより、彼の生活に密着することで、その人物像にも肉薄している。「これが俺の生き方だ。誰にも邪魔させねえ!」などと息巻く逮捕前の姿は、その後に待ち受けている結末を知ってから見ると、なんとも言えないものがある。

日本でもこうした事件や騒動は少なからず発生しているが、その狂気に満ちた衝突と、それがもたらす結果を見ると、いろいろと考えさせられるところである。

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