“映画史上最も人を殺した男” ジョン・ウィックが生き残るために必要なもの

キアヌ・リーブスにとって『マトリックス』に次ぐ代表作となったアクション映画『ジョン・ウィック』。シリーズ第5作目の製作が正式に決まり、2021年初頭からは第4作&第5作の撮影が立て続けに進む予定だというから楽しみだ。

Lionsgate Movies/YouTube

さて、キアヌ演じるジョン・ウィックとは、恐怖の対象を意味する“ブギーマン”という別名を持つヒットマン。誰も止めることができない殺人マシーンである。しかしそんな彼も冷酷な世界においては、一匹狼では生きられない生身の人間。ここでは自分が生きるために人の命を奪うジョン・ウィックが生き抜くために必要なものを紹介しながら、ジョン・ウィックという男について振り返ってみよう。

倫理観・誠実さ・正義

ジョン・ウィックは、自らが生きるために他人の命を絶つ冷血な殺人鬼かもしれない。しかし彼には彼なりの倫理観があり、しかも周囲からの評価も高い。“ブギーマン”と呼ばれて怖がられてはいるものの、かつてのジョンの雇い主で友人でもあり、ロシアンマフィアのボスでもあるヴィゴー・タラソフに言わせれば、「ジョンは正確にはブギーマンではない。彼はブギーマンを殺すために送り込まれた男」だという。無数の人間を殺めてきたジョンだが、ライバルたちも認める集中力、献身性、そして意志の強さで名声を築いてきた。それらがなければ彼は何者でもない。しかしそれらがあるからこそ彼は伝説なのである。

また『ジョン・ウィック:チャプター2』でのイタリアンマフィアのサンティーノ・ダントニオとの対比で描かれたように、ジョンは暴力的ではあるが、正と悪の感覚を決して忘れてはいない。血生臭い作品の中に、その正義が光っている。

並外れた体力と戦闘能力

ジョン・ウィックは狙撃の達人であり、銃と同じように刃物の扱いにも慣れている。また柔術、柔道、空手などの武術にも精通。『ジョン・ウィック:パラベラム』に登場するシーンで、ジョンがまだ若い頃、舞踊家・暗殺者の養成学校に通っていたことがわかっているが、そこでこれらのスキルを身につけたのである。

次から次へと殴られ、次から次へと弾丸を受け、次から次へと刺され……それでも何度も何度も何度も立ち上がる、超人的な体力も持ち合わせている。

マッスルカー

映画に幾度となく登場するマッスルカーは、ジョン・ウィックのトレードマークの1つ。タラソフにBOSS429マスタングを盗まれると、次に手に入れたのがシェベルss396。タラソフ一族とのカーチェイスシーンでは、2011年型ダッジ・チャージャーが活躍する。車もジョンにとっては欠かせない相棒なのである。

心許せる友人と支援者

幸いにも、ジョンには真の友人や同盟者として行動してくれる貴重な人物が何人かいる。例えばオーレリオ。表向きは自動車工場のオーナーで、盗難車の引受けや解体を行っている裏社会の人物。ジョンとの間には長い交友歴がある。ライバルであり友人でもあるマーカスは、ジョンを守ろうとして死んだときにその真の姿を見せてくれた。

また警官の中にも親しくする者がいて、中華街の闇医者の中にも味方がいる。彼らの助けがなければジョンはこれまで何度死んでいたかわからない程だ。

亡き妻ヘレンからの最後の贈り物だった子犬デイジー。ジョン・ウィックはデイジーをヘレンとの忘れ形見のように可愛がっていた。しかし、ある時ロシアンマフィアによりジョンにとっての唯一の残された温もりまで殺されてしまうと、ジョンの心は再び凍りついてしまう。その後、殺処分リストにあったピットブルを保護するとようやく自分自身を取り戻していく。しかし名前を付けずに“犬”と呼んで、なるべく心を通わせないようにするのである。

また第3作ではハル・ベリー演じる愛犬家ソフィアが登場。ソフィアの飼っているシェパードによりジョンは命を救われる場面も。ジョン・ウィックにとって、そしてシリーズにとっても犬はなくてはならない存在なのだ。

コンチネンタル・ホテル

世界中で殺し屋たちをサポートするチェーンホテルの「コンチネンタル・ホテル」。武器や情報の調達から死体の処理まで対応してくれるが、ホテル内では殺しをしてはいけないなどの「掟」があり、これを破ると追放や粛清が行なわれる。ジョンと同ホテルの関係は非常に複雑であるが、支配人のウィンストンはジョンにとってはメンターのような存在で、常々助けと指導を求めている。

メインシリーズに加えて、オリジンを描いたドラマ『ザ・コンチネンタル』や第3作『ジョン・ウィック:パラベラム』(2019年)からのスピンオフ映画『バレリーナ』も企画製作が進行するなど、シリーズは派生作品も含めて絶賛拡大中だ。“ジョン・ウィック熱”はますますヒートアップしていくことは間違いない。

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