ジョーダンとの比較… 高校生のレブロンはなんと答えていたか?

“THE CHOSEN ONE”(神に選ばれた者)。レブロン・ジェームズが高校3年生で表紙を飾ったアメリカの人気スポーツ雑誌『SPORTS ILLUSTRATED』に大きく書かれた言葉だ。中学時代から注目を集め、セント・ビンセント・セント・メアリー高校時代、アメリカ全土に彼の名は知れ渡っていた。

ESPN Archive/YouTube

そんなレブロン・ジェームズの2002年当時の貴重なインタビュー映像が残っている。ピュアな笑顔を時より見せるが、高校生とは思えない強い意志が伝わってくる。

「いまのチームメイトとは小学5年からの古い仲だから、お互いのプレイを知り尽くしている。兄弟のようなものさ。監督も僕の父のような存在で、バスケットボール以外にも人として大切なことを教えてくれる。だからみんなファミリーなのさ」

レブロンが通っていた小さな学校のバスケ部の選手たちは、恐らく他校の生徒と比べて、スピードも身体の大きさも劣っていたに違いない。でも、幼少期から夜遅くまでストリートバスケで練習に明け暮れる日々が培った阿吽の呼吸は大きな強みだ。

「監督はいつだって僕たちを観察している。揉めたりもするけど、一生懸命練習をして、試合でそれを出し切るのを大切に今日まで来た」

勝つことだけをゴールに試合へと臨む強気な姿勢は当時から変わらない。そして、チームメイトの強みを活かすプレイスタイルは彼の真骨頂だ。

「いつだって50点は取れるけど、自分1人では勝てない。バスケットボールはチームスポーツ。ボールをシェアして、チームメイトも活躍しないと意味がない。仲間がダンク、レイアップ、3ポイントを決めると嬉しくて自分も興奮するんだ。それが僕のモチベーション。みんなで110%の力を出し切って試合に勝つのが喜び。ただ、競り合った試合では自分が最後にボールを持ちたい。試合に勝つための最善の選択をしたいんだ」

「なぜこんなに注目を浴びているのか?」という質問に対しレブロンはこう答える。

「ディタミネーション(強い意志)。毎日練習して、No.1になるために努力している。見てくれている人がそれに共感してくれたのかも。だけど僕は周りの目は気にしない。だからビックリすることは何もない。チームメイトの方がこの注目度に驚いているよ。僕はたまに自分のプレイに驚くぐらいさ」

1年に7回引っ越しをしていたというレブロン。ヤク中、売人、怒声、パトカーのサイレンという環境は決して恵まれたものではなかったが、それが彼をさらに強くさせたようだ。

「このアクロンという小さな町、監督、チームメイトを知ってもらえたのは嬉しい。自分が好きなことをしているのはもちろんだけど、僕は友人、チームメイト、家族のためにプレイをしてる」

これだけ若くして有名になると、いろんな人が近づいてくる。だが、レブロンには信頼できる母親と友人がいる。

「友人との絆が崩れたら終わり。誰が信用できて、誰が信用できないか分かる。なぜなら、僕の友人が僕に何かを要求してきたことはないから。でもママが言うことはいつだって一番。そしていろんな人の意見も聞く。みんなのアドバイスを取り入れて自分を高めていければ問題ないさ!」

今後の夢について聞かれたレブロンは迷わず即答する。

「朝起きて幸せと思えているかどうか。そしてママも同じ気持ちか。夢とゴールは違うと思う。夢はママや友達、自分が幸せと思えること。そしてゴールはNBAという舞台で世界でもベストな選手たちとプレイすることさ」

最後にマジックやジョーダンと比較されていることについて、「マジックのようにノールックパスだってしたいし、ジョーダンのようなダンクやバードのようなシュートもしたい。でも、バスケをしてないときでも彼らのような大人になりたい。万が一、ビバリーヒルズのような場所に住もうと、アクロンという小さな街が僕のホームということに変わりはない。バスケ以上に、人として尊敬される人間になりたい」

現在は「キング」とも称されるようになったレブロン・ジェームズ。18年の歳月を経て、プレイヤーとしての魅力だけに留まらず、彼の生き様は世界中のファンを魅了してやまない。

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