ライバルはApple、amazon、Google… Spotifyの過酷な戦いは続く

2020年現在、有料会員数1億3800万人、無料版ユーザーを含めた総会員数が3億人の大台に迫る世界最大手のストリーミングサービス「Spotify(スポティファイ)」。ジョブズの築き上げたアップル帝国を打ち破り、音楽の聴き方とビジネスモデルを変えたスウェーデン発のユニコーン企業だ。

2018年4月にニューヨーク証券取引所へ上場し、今や企業評価額約3兆円を達成した同社にも、かつてグーグルへの売却話があった。『Spotify 新しいコンテンツ王国の誕生』(著者:スベン・カールソン,ヨーナス・レイヨンフーフブッド、翻訳:池上明子/ダイヤモンド社)によれば、それは2013年のことだったという。

当時、CEOのダニエル・エクはグーグルの代表者と会談を重ねており、その中でグーグルから買収話を持ちかけられた。ダニエル・エクと共同創設者のマルティン・ロレンツォンは、当時のグーグルCEOだったラリー・ペイジとの会談について口外することはなかったが、グーグル側から提案されたある提案に興味を示したという。

それはSpotifyと、グーグル傘下のYouTube、両方の責任者にダニエル・エクが就任するというものだ。実現すれば、音楽と映像の完全な融合に向け大きく前進することは間違いなかった。

だが結局、ラリー・ペイジとダニエル・エクの間にマッチングは成立しなかった。Spotifyをグーグル傘下の一事業にしたくなったダニエル・エクにとって、この売却が自分たちに不利な話と感じたためとされる。買収額も80億円から100億ドルは欲しいところ、グーグル側が提示したのは約30億ドルと、かなりの乖離があったようだ。

それから数年後、グーグルはYouTube Musicのサービスを開始。ミュージックビデオと検索システムにおいて、Spotifyはアドバンテージをとられている。ダニエル・エクの競争相手は、アップル、アマゾン、グーグルをはじめとする世界最大級の錚々たる企業がライバルであり続ける。設立して13年、Spotifyの戦いはまだまだ続く。

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