恥を知れ!勘違いするな ピッペンのジョーダン批判に名物評論家も参戦

米スポーツチャンネル・ESPNの番組『First Take』でコメンテーターを務めるスティーブン・A・スミスがスコッティ・ピッペンの新書『Unguarded(無防備)』について言及。スミスは常日頃からマイケル・ジョーダンを史上最高のバスケットボール選手と数々の番組で話しているだけに、今回ピッペンが自著の中でジョーダンを痛烈に批判していることに対して納得がいかない様子だ。

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「彼にとって僕はただの小道具。一番のチームメイトと呼ばれたけど、その割には随分と見下されたもんだよ」とジョーダンを容赦なくディスったピッペン。Netflixのドキュメンタリー『マイケル・ジョーダン: ラストダンス』についても「どのエピソードも一緒。自分が誰よりも上で、チームメイトは2番目で小さな存在という証明をしているだけ。現役時代に僕らをサポーティングキャストと呼んだことがあったけど、同じようなメッセージだね」とかなりご立腹だ。

「彼とプレイしていた全てのシーズン、試合に勝っても僕たちが評価されることは皆無に等しかった。でもチームが負けると、責任は僕らに降りかかる。マイケル・ジョーダンというプレイヤーは、僕やチームメイトなしには生まれなかった。ホーレス・グラント、トニー・クーコッチ、ジョン・パクソン、スティーブ・カー、デニス・ロッドマン、ビル・カートライト、ロン・ハーパー、B.J.アームストロング、ルーク・ロングリー、ウィル・パデュー、ビル・ウェニントン……全員は言えなくてごめん」

10シーズンもの間ジョーダンとプレイし、6度のNBAチャンピオンシップを獲得したスーパースターコンビに一体どんな理由があってわだかまりが生まれたのか。「ピッペンが語ったことは正しいと思いますか?」司会のモリー・ケリムに聞かれると「いいや、彼は一線を超えてしまった」とスミスは即答した。

また「両者とも実際に話したことがあるからよく理解しているつもりだけど、ピッペンは恥を知るべきだ。彼が恨みを抱える根底にあるのは、周りからの評価や感謝が足りていないと感じていること。もし本当にそう思っているなら、よく聞いて欲しい。世界中の人々が君が歴代トップ50の選手であること、オリンピックで金メダルを2度獲得したこと、NBAチャンピオンシップを6度獲得したこと、90年代ほとんどのシーズンでオールディフェンシブチームの活躍を見せたことを知っている。君がマジック・ジョンソンを抑えたから最初のチャンピオンシップを掴んだようなもの。世界は君の素晴らしさを知っているんだ。ジョーダン本人だって君の才能を分かっている。なのに30年経った今、こんな発言をするなんて馬鹿げてる。当時リーグはマジック・ジョンソン、ラリー・バード、そしてマイケル・ジョーダン中心に回っていたんだよ。勘違いするな、ピッペン。君たちがジョーダンを作ったのではなく、ジョーダンが君たちを作ったんだよ」と口調が徐々にヒートアップしていく。

そしてスミスがピッペンのジョーダン批判に納得がいかない二つ目の理由として上げたのは、1990年のイースタン・カンファレンス・ファイナル第7戦。NBAファイナル進出がかかった大事な試合でピッペンは実力をまったく出せなかった。原因は試合前に彼を突如襲った偏頭痛だった。

「Migraine Game(偏頭痛の試合)」として語り継がれるこの試合は、宿敵ピストンズにブルズが大敗。そしてその偏頭痛の原因とスミスが話すのが有名なジョーダン・ルール。ピストンズがブルズ相手に行った極端で過激なディフェンス戦略だったが、特に厳しくマークされたのが実はピッペンだった。結局この試合で2点しか獲得できず、いつもとは程遠いプレイに終わったピッペンのメンタルの弱さを指摘した。

最後にピッペンがもっとも不満を持っていたと言われる契約問題について言明。

「ピッペンはオーナーのアドバイスを振り切って長期契約を自ら望んだ。理由はいろいろあったけど、彼自身が契約書にサインすることを選んだ。あと一つみんなが理解していないのは、ピッペンがジョーダンよりもNBAキャリアを通して給料では上回っていたこと。これらを踏まえて、30年以上経ったいまジョーダンを責めるのはおかしな話なんだよ」という生涯年俸にまつわる意外な裏話を明かした。

動画の最後は興奮しきりだったスミス。ピッペン本人にしか分からない何かがあったのだろうが、二人がわだかまりを残さないことをファンは願っている。

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