「水のようになれ」 ブルース・リーからインスパイア ウータン・クランのリーダー RZA、新曲リリース

HIPHOP界の伝説ウータン・クランのリーダーとしても知られるRZAが、ブルース・リーにインスパイアされた新曲「Be Like Water」をリリース。この楽曲は米スポーツチャンネル<ESPN>のドキュメンタリーシリーズ『30 For 30』のために製作したもので、中国拳法の偉大な伝道師にして映画スターだったリーを取り上げたエピソード「Be Water」のテーマ曲となっている。

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“Be Water=水になれ”とは、リーの武術哲学の根本をなすものとして知られている有名な言葉である。

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1つの形にとらわれるな、
形を自らのものとし、自分なりの形を作り出すんだ。
それを育み、水のようにあるべし。
考えを空にし、形にはまらず、形から自由になるのだ。
もしコップに水を注げば、それはコップの形になる。
瓶に注げば水は瓶の形になる。
ティーポットに入れれば、それはティーポットの形になるだろう。
水とは、流れることもできれば、激しく打つこともできる。
友よ、水のようになるのだ。

リーの名言として最もよく知られているのは“Don’t Think, Feel(考えるな、感じろ)”だろうが、この“水になれ”も、武術や生きることにおいて、自由な精神が最重要だと考えていた彼の哲学を端的に表している言葉だ。

今回テーマ曲を担当したRZAは、東洋思想・東洋哲学からの影響が強いことでもよく知られている。ウータン・クランのデビューアルバム『Enter the Wu-Tang(36 Chambers)』のタイトルが、リーの主演作『Enter The Dragon(邦題:燃えよドラゴン)』(1973年)から影響されているのは明らかであり、ほかにも、ヒップホップと武士道の融合という異色な世界観で話題を呼んだジム・ジャームッシュ監督の映画『ゴースト・ドッグ』(1999年)の音楽を担当するなど、彼のヒップホップ道には東洋の世界観が大きく影響している。

「ブルース・リーの教えは武術だけにとどまらない。哲学やマインドフルネスに関する豊富な考えを持っていた。彼の“友よ、水になれ”という言葉はとても深く、多岐にわたる意味を持つ。人生において、人はときに清流のように穏やかに流れねばならないし、あるときは津波のように激しく波を立てなければならない」と、今回の楽曲について話すRZA。独自のスキルを極めてきたラッパーたちが集まるヒップホップシーンを武道の世界になぞらえているのかもしれない。

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流れ落ち、浸透し、霧のようにあれ
そのワン・インチ・パンチは無型から繰り出される
オレもまた、その拳法スタイルと同じようにやっているのだ
ブルース・リーの荒ぶる内面が知りたくば
水のようになれ、水のように、水のように

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