「バトルで名前出てる奴らの音源って、ほぼダサい」 呂布カルマが証明したい事

「フリースタイルダンジョン」2代目/3代目モンスターであり、「戦極MC」「KING OF KINGS」など数々のMCバトル大会で華々しい功績を収めてきた名古屋在住のラッパー、呂布カルマ。

彼について考えるとき、誰もが真っ先に浮かべるのは、柄シャツやスカジャン、サングラスにオールバックという、いわゆるヘッズたちとは一線を画す個性的なビジュアルではないだろうか。だが、彼が異色なのはファッションだけではない。従来のMCバトルでは必須と思われていた「韻を踏むこと」よりも、言葉の“ウエイト”を重視し、論理的かつ的確に相手の胸を刺しに行く独自のスタイルを持つ。

その圧倒的強さをして現役最強とも評される彼だが、『漢 a.k.a. GAMI監修 MCバトル全書』のインタビューにおいて「正直、バトルにそんなに執着がない」と心のうちを明かしている。

ラッパーとしてのキャリアを積む上で、軸に据えていたのはライブと曲作りだったという呂布。まだバトルの経験が少なかった頃には、バトルの半月前くらいから気持ちを持っていき、負ければ半月引きずり、その間は曲を作れなくなってしまう……といったことが1年ほど続いたそうだ。そこで、もっとバトルに対しラフに、その場のノリで臨むようにしたところストレスが軽減。自分の本分がライブや曲作りにあることを意識し、バトルの勝敗にこだわらなくなるとともに、勝ち始めたという。

そんな呂布が今いちばん成し遂げたいこととして挙げたのが「ヒット曲を出す」こと。ヒップホップというフォーマット自体は日本の音楽シーンに浸透しており、バトルブームも続いているにも関わらず、誰もが知っているラップの曲というものが最近は誕生してないことを彼は指摘する。

自身を「バトルシーンに立つ現役MCの中では一番強い」と言い切り、世間がバトルMCの音源について語るときには「僕の名前が今一番に出ないとおかしい」と明言する呂布。だからこそ、彼が楽曲制作において念頭に置くのは、バトルに出ない奴がバトルMCをディスるような、ナメたことを言わせない曲を作ることだ。

「バトルで名前出てる奴らの音源って、ほぼダサい」という斬れ味鋭い言葉の裏には、バトルで一番強い者が音源も一番優れていることを証明したいという強い意思と、シーンを牽引する立場にある者の覚悟がにじみ出ている。

Shinjyuku Tokyo/YouTube

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