若き日のマイケル・ジョーダンが込めた思い 85年『エア・ジョーダン1』を忠実に再現

NIKEを代表するシューズ「エア・ジョーダン」は80年代半ばに発売を開始し、これまでアップデートを繰り返しながら、さまざまなモデルが発表されてきた。

このたび35周年を記念して、1985年モデルのAir Jordan 1を忠実に再現した「Air Jordan 1 ’85」と、現代の仕様に合わせた「Air Jordan 1“New Beginnings”」の2種類がリリースされた。

デザイナーたちは開発するにあたり、85年モデルのAir Jordan 1を徹底的に研究し、これまでになく慎重に、きっちりとした再現を試みたという。若き日のマイケル・ジョーダンが初めてのシグネチャーシューズに込めた思いを、このモデルにも反映すべく、年月を費やして取り組んだのだ。

オリジナルのAir Jordan 1を再現するため、非常に興味深いプロセスが取られている。デザイナーチームはまず、85年モデルを解剖するところから始め、当時の開発者や工場とも相談し、NIKEの資料室も調査したそうだ。シェイプや材質、構造のみならず、カラーの高さからレザーの厚み、アウトソール側面部のテクスチャパターンにまでもこだわりを持ち、制作が進められていった。

「Air Jordan 1 ’85」の色使いは、定番の「ブレッド」と呼ばれる、黒・赤・白の組み合わせ。また、「Air Jordan 1“New Beginnings”」も、「シカゴ」と呼ばれる、白と赤の色使い。

外見については、最近の復刻版よりも高めになっているカラーが目につきやすい。また、シェイプとスタンスを改良するために、現在の主流となっているシュトローベル製法ではなく、伝統的な板の靴型が使われているという。さらに、クオリティの高いフルグレインレザーを使い、つま先の部分を忠実に再現している。その厚みは現在使用されているものから約2倍になるが、その分ステッチなどの細かな部分を調整しているそうだ。

ディテールでもデザイナーは妥協を許さない。アウトソール側面部の型押しパターンはかつては手描きだったが、この方法だとパターンがイレギュラーになってしまうため、今回はスキャンするなどしてデジタル処理を使って再現を行ったという。「ジョーダンウイング」として知られるロゴは、今回のバージョンではフォントを変更し、サイズを小さくした。NIKEの「スウッシュ」についても、85年モデルに合わせるために少し調整されている。品質表示タグにもデザイナーはこだわり、デジタルによるテキストに手描きのディテールを合わせ、オリジナルと合致するように作られている。

デザイナーの血と汗と涙の結晶を、この手に取ってじっくり眺めてみたいものだ。

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