ブラジルの激動期、1970年W杯の真実 “サッカーの王様”ペレに迫る

“サッカーの王様”として知られる元ブラジル代表の伝説的プレーヤー、ペレ。ブラジル代表のエースとして3度のワールドカップ優勝を果たし、20世紀最高のサッカー選手とも評されるペレのドキュメンタリーがNetflixで公開される。

Netflix/YouTube

ブラジルの激動期に、サッカー界に彗星のごとく現れたペレ。非凡な才能を持つサッカー少年が国民的英雄となるまでの、その栄光の軌跡をたどるドキュメンタリーが本作『ペレ: レジェンド、栄光のサッカー人生』だ。

製作総指揮は、数々のドキュメンタリー作品を手掛け、『ブラック・セプテンバー/ミュンヘン・テロ事件の真実』(1999年)でアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞したケヴィン・マクドナルド。本作にはペレのほかに、元ブラジル代表のマリオ・ザガロ、ロベルト・リベリーノや、ジャーナリストのジュカ・クフォーリ、ミュージシャンのジルベウト・ジルなど、ペレをよく知る人物たちが出演している。

1958年のワールドカップに史上最年少の17歳で出場してから、1970年のワールドカップまで、3度のブラジル優勝に貢献したペレ。当時のブラジルは、現代国家へ生まれ変わる節目を迎えていた。民主主義が続くと思われたが、1964年軍事クーデターが起こり、ブラジルに軍事政権が誕生した。不安定な国情が続く中で国民の希望となっていたのは、1970年のワールドカップだ。

軍事政権は国民的スポーツであるサッカーを露骨に政治利用し、ブラジル代表の活躍によって国民の不満を解消しようとした。ブラジル代表のシンボルだったペレは、当時の政情を振り返り、「私には常に味方であることが求められた」と明かす。そして、1970年のワールドカップについて「あのときは母国のためだけだった」、「最も重要なのは優勝トロフィーを獲得したことではない。解放されたことだ」と、その複雑な感情を語っている。

偉大な選手・ペレに迫る新作ドキュメンタリー『ペレ: レジェンド、栄光のサッカー人生』は、Netflixで2月23日より独占配信開始。

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