人が生まれて死ぬまで呼ばれる名前は、その人にとってアイデンティティの基礎となる

アメリカの一般消費財メーカー「P&G」が、人々の“名前”の重要性に注目したキャンペーンCM『The Name』を公開した。

P&G (Procter & Gamble)/YouTube

ある病院で出産をした母親が赤ちゃんを抱いている。産まれたばかりの女児は“ヨンジュ(YeongJoo)”と名付けられた。母親の声で「あなたは完璧よ。でもいつもそう思えるとは限らない」「あなたの名前は他人とは違っているように感じるでしょう。あなたのことを知ろうとしない人もいるかもしれない。でも必ず知ろうとしてくれる人がいるわ」と語られる。

すくすくと成長したヨンジュは、スクールバスへ乗り込み、居心地悪そうに1人で座る。途中で乗り込んできて隣に座った少女が「こんにちは、ヨンジュ」と挨拶し、片方のイヤホンを貸してくれる。2人は一つのイヤホンで同じ音楽を聴いて微笑み合う。

ある日、サッカーでMVPに輝いたヨンジュ。コーチがチームの前で表彰しようとして自分の名前を間違って発音したところ、ヨンジュは歩み寄って小さな声で自分の名前の発音について正す。あらためて正しい名前で呼ばれたヨンジュは、笑顔で仲間と喜びを分かち合う。

夜寝る前にベッドで母親とヨンジュがおしゃべりしている。母親が「ヨンジュの意味を覚えている?」と問いかける。「『強くて立ち直りが早い』という意味よ」「私にはそういう人になるってわかるの」と母親があらためて彼女の名前の意味について語る。

時間軸は再び彼女が産まれた病院でのシーンに戻り、ヨンジュと出会った看護師が「なんて素晴らしい名前なの。どう発音するのか教えてくれる?」と母親に語りかける。

このCMは、人が生まれて死ぬまで呼ばれる名前は、その人にとってアイデンティティの基礎となることを表現している。「Asian Americans and Pacific Islanders:AAPI(アジアや太平洋諸島にルーツを持つアメリカ人)」にとって、名前には深い歴史や意味が込められている。しかし、偏見や無関心、意図的ではないミスにより、発音の間違いや人物の誤認が起こりうる。動画にはそれぞれの名前の重要性を理解することで、すべての人が疎外感ではなく帰属感を高められたら……という願いが込められているのだ。

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