朝倉未来の世界戦略の第一章 そして、RIZINバンタム級はカオスすぎる

RIZINの顔。

堀口恭司、那須川天心、RENA

格闘家としての強さ、世間的な知名度を考慮しての三看板である。

ここに2019年一気に主役に躍り出た朝倉兄弟が入ってくる。

2019年大晦日はこのRIZINの顔達が命と誇りをかけて大会を盛り上げる…はずだったので堀口恭司の怪我は非常に残念だがそれ故にRIZINバンタム級が更に混沌として面白くなった。

2019年12月31日…

ベラトールJAPANの興奮冷めやらぬ中、やはり事前番組でその強烈な個性を改めて知らしめたのは朝倉未来だろう。

朝倉未来、少年院再訪。

来週のサザエさんのサブタイトルに載っていたとしても衝撃的だ。

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朝倉未来、少年院再訪

朝倉未来の強烈な個性は他の格闘家に無いもので10年前は慰問を受ける側にいた朝倉少年が鉄格子の中で夢を持ちアウトサイダーからRIZIN vs ベラトールの大将を務める事になり少年院の院生に特別授業をしに来ることになるとは人間、”未来”に何が待っているか全く分からないもんだ。

院生に向けて朝倉未来が言った。

「夢、叶うと思います。」

この言葉とマネル・ケイプの「ナンダヨー、オマエ」が2019年大晦日の流行語大賞だろう。

相変わらずの佐藤大輔映像の神懸かってカッコ良い世界一の煽りVはいつにも増してカッコ良く欠場した堀口恭司への愛に溢れていた。立木さんの「叶うと思います!」も痺れに痺れた。さすが雷ZINだ。

神懸かったオープニングから間髪入れず怒涛の様に始まったライト級グランプリの衝撃がこの日の流れを完全に決めた。

実力が拮抗してると思われたライト級グランプリだがフタを開ければムサエフとピットブル兄が抜きん出ていた。

ジョニー・ケースとルイス・グスタボは良い選手だ。試合も面白い。ただこの日はこの2人の怪物への生贄として一蹴されてしまった。

特にピットブル兄は矢地や朝倉未来とも因縁が深い同国の若い芽であるグスタボを摘んだどころの騒ぎでは無い。跡形も無くぶっこぬいてしまった。「日本人と仲良くやってる様だが俺はレベルが違うんだ小僧!」とポルトガル語で一喝するかの様な試合内容だった。

ライト級グランプリが会場を盛り上げそのまま続け様に40代とは思えないくらい毎回成長し若手に立ちはだかる山本美憂。さらに今回は多少、消化不良に終わったが白鳥vs大雅の名勝負数え歌。

31日一発目の対抗戦であり副将戦 元谷vsパトリック・ミックスは北陸のテクニシャン元谷を無敗寝技男ミックスがあっさり極めてみせ、もし今後RIZINバンタム級に絡んでくるとしたら更に混沌を生むコールドウェルより厄介な奴が現れてしまった。

ミックスのフロントチョークで対抗戦はベラトールの勝利となったが今更そんなの正直どうだっていい(笑)

石井慧がいつの間にか打撃で秒殺されるのも大晦日あるあるだ。この流れは偉大なヒョードルが作ったのだ。

日本一の苦労人決定戦、石渡vs扇久保の偽兄弟対決は苦労人決定戦の名に恥じない信じ難いくらい激戦で来年のRIZINバンタム級も混沌なのだろうと予感させるほど大接戦だった。

キャラは素晴らしいがいつもしょっぱい試合のYouTuberシュメトフも2020年は結果が欲しいところ。

プロハースカも相変わらず強い!ぜひライアン・ベイダーと戦って欲しかったなぁ。勝ち目はあると思う。

そして、ライト級グランプリ決勝…

目を見張る様な激しい試合で初めてムサエフの底が見えたんじゃないか?ピットブル兄は恐ろし過ぎる…

殺傷能力の高いムサエフの打撃を浴びても当たり前の様に反撃して、有り得ない体幹でタックルを切ったり立ち上がったり…そして、1番衝撃だったのはあんなにドラゴンボールの曲で入場して盛り上がらなかった格闘家がいただろうか?

とにかく優勝したムサエフは天晴れだが、ピットブル兄の超人的粘り強さのおかげ様でベラトールのレベルの高さに震撼した。

まだピットブル弟もいて兄貴より実績があるし、階級的に朝倉未来とも矢地祐介とも戦える事を考えると本当の意味でのベラトールとの対抗戦は始まってないしRIZINはまだそのレベルにないのかもしれない…

それぐらい今回のピットブル兄はベラトールを体現してくれた。

その兄貴に勝ったムサエフはもうRIZINに相手はいない(笑)

こんな事を書くと怒られてしまうが、快くベラトールかUFCに送り出してやるのもRIZINの親心としてアリだと思う。まだまだ化け物がいる世界のライト級でコーカサスの死神がどこまでやれるのか見てみたい。

そして、世間との戦いでもある生放送5大決戦。

厳しい事を言えばいつしかMMAのRENAに全く期待しなくなっていた。本人も色々悩んでいるし無理してやる様な競技ではない。デビュー戦を飛びつき十字で勝ったり山本美憂に一本勝ちした頃のMMAのRENAへのワクワク感が終わったのはとうの昔…

この日もリベンジは厳しいのではないかと心の中で思っていた。まだ早いし、迷いはもう無いのか?必死でグラップリングやってきたか?と。

そんな筆者をRENAは試合内容と結果で黙らせてくれた。月並みで申し訳ないが試合後のマイク含めて覚悟に満ちた素晴らしいリベンジ戦だった。感動した。

彼女にとって”絶対負けない”戦いではなく”絶対負けられない”戦いだったのだ。

2020年のRENAには期待したい。

そして…真打ち

みんな大好き朝倉未来登場。

もう対戦相手が中々決まらず、地味強で負けたらリスクしかないマカパになり、これから世界に行く為の査定試合と無理くり括られた事は大目にみよう。

この男の入場と勝った後のマイクが見たいんだ!

世界一カッコいい「チャンネル登録お願いします」が聞きたいんだ!

正直、試合を見返してみればマカパ戦は普通だった。リスクは冒さず朝倉未来の完勝だったが「大晦日に判定?ダメだよKOじゃなきゃ!」という偉人の言葉にある様なリスクを冒してまでプロとして盛り上げられたかは微妙だったのかもしれない。

ただマカパ戦は朝倉未来の世界戦略の第一章でありこれから茹だるような強豪を当てられるわけなのだからここは激勝じゃなく完勝でいいのだ。顔見せで十分楽しませてくれたし冷静で落ち着き過ぎているマイクも完璧だった。

今年には堀口恭司vsコールドウェルの様な朝倉未来もリスクを冒さざるを得ない様な勝負所が待っているしアメリカで試合する路上の伝説も見てみたい。兎に角、大晦日に地上波で朝倉未来を見れて余は満足じゃ。

まだ終わらない!この日の神童は凄まじ過ぎた!

那須川天心vs江幡塁という棚からぼた餅的超好カードが組まれ天心が苦戦する予想は自称格オタの誰もがしていたがあの勝ちっぷりは凄まじすぎて言葉も出なかった。

神童史上1番出来が良かったのではないか?

あんなスキャンダルがあった後なのに…

SAGA後の覚醒した刃牙の様だった。

最低の理論だが伝説の格闘家全てが色を好んだ。

アリ、タイソン、メイウェザー、マクレガー

もう新・神童として神の様な戦い方で勝ちまくるしかない。

そして、浜崎朱加vsハム・ソヒは激しかった…凄かった…

あの三角絞めエルボーとそれを受け切った上での抑え込みからタコ殴りは完全に男子の試合を超えたとてつもないものを見た気がした。もうアレを見たら世の中に浮気する男などいなくなるだろう。

間違いなく日本のジョシカク史上最高の名勝負だった。サウスポー同士の対決でストライカーのハムちゃんに浜崎の右ストレートとも言っていい様なジャブが良く当たってたし、もう寝技師が寝技だけで勝負する時代は終わったんだと完全にジョシカクの進化と最先端を見せてくれた。

そして、2019年最後はメインの朝倉海vsマネル・ケイプのRIZINバンタム級王座を賭けた一戦。

ほんと格闘技は何が起こるかわからないし、ケイプってのは常に対戦相手にとって難敵だよね…

研究と対策が得意な朝倉兄弟でも対応しきれないアンゴラの野生とAKAの最新MMAテクニックのハイブリッドが完成されてきたね。

天上人・堀口恭司を倒して桶狭間の信長ばりに名を挙げた尾張の朝倉海がまさか巡り巡って堀口恭司と佐々木憂流迦に負けているマネル・ケイプに大晦日にリベンジを許すとはRIZINバンタム級はどんだけカオスなのよ!!

もちろん朝倉海を応援してたのだけどケイプも好きだ、なぜか憎めない。日本語でツイートするし、実は勤勉で良い奴説が濃厚だ。

そして急激に成長してたのは堀口恭司をKOした朝倉海だけでなく元UFC戦士である水垣偉弥をあっさりKOしてしまったケイプもだったと実感させてくれた一戦だった。

朝倉海、マネル・ケイプ、挑戦権を得た扇久保博正、そして戦線離脱中の堀口恭司。

ここにベラトール勢も入ってくるんだぜ…カオスが過ぎる…

24くらい展開が早くてジャック・バウアーだったら何回も「くそ!」「ちがーう!」と言ってしまいそうだ。

兎に角、来年もRIZINバンタム級からは目が離せないし普通にストーリーが進むとは思えない。

そして負けを糧にした朝倉海と堀口恭司の大復活も絶対してくれると信じてる!

とにかく、色々感動して散らかりまくった文章を最後にシンプルに〆るね。

RIZIN最高!今年も夢をよろしく!
ニセ武藤敬司より

PS
ちなみにマネル・ケイプが鬼越トマホークの喧嘩を止めに来たら、

「うるせえな!次は靴脱げよ!」

これでいきましょう!「ナンダヨー、オマエ」って言ってくれるかな(笑)

文・鬼越トマホーク・坂井良多

sakai

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