“誰も戦いたくない” 朝倉未来も狙う、世界の頂点に君臨するバケモノ

2021年も世界の格闘技は激動の年だった。そして、グランドフィナーレである12月をもうすぐ迎えるので格闘技ファンは今から武者震いが止まらないだろう。
堀口恭司、村田諒太の世紀の挑戦。天心 vs 武尊の行方やRIZINバンタム級GP決勝、UFCもライト級タイトルマッチがあるし、ロッタン vs デメトリアスもあるし…もう!上げるとキリが無いな(笑)

そんな中で、おさらいと言ってはなんだが世界的に盛り上がってきた「フェザー級」の頂点であるUFCフェザー級戦線を復習して皆の知識を深めて修羅の師走に備えようではないか。恐らくRIZINの大晦日でもフェザー級の注目試合は組まれるであろうから、今のうちにチェックしときな!

“塩帝”アレクサンダー・ヴォルカノフスキー。
現UFCフェザー級王者=世界的カオスのフェザー級の現頂点。

YouTube

RIZINフェザー級は朝倉未来一強時代から徐々にタレントが集まりカオス化して今が一番面白い。そして、UFCのライバル団体であるベラトールでもフェザー級グランプリ決勝で絶対王者ピットブル弟が超天才AJ・マッキーに敗れて歴史が変わった。アジア最大の格闘技団体ONEもフェザー級は王者タン・リーやニューイェン、ニューイェンを失神KOしたキム・ジェウォンや稀代の寝技師ゲイリー・トノン、日の丸を背負う松嶋こよみなどなど個性豊かなタレントが鎬を削りまくってる大激戦区だ。

そして、そんな他団体のトップ選手達はMMAの頂点であるUFCのフェザー級について聞かれると共通して不思議な回答をする。

「マックス・ホロウェイと戦いたい」

皆、不思議なほど現王者ヴォルカノフスキーの名は出さないのだ。ヴォルカノフスキーはホロウェイに2回勝ってるのに。これでどのくらいヴォルカノフスキーが地味強の塩帝だと言う事が分かっただろうか?
皆、ヴォルカノフスキーとは戦いたくないのだ。絶対にホロウェイと戦った方が話題になるし、盛り上がるからだ。
現UFC王者の中で一番地味で堅実な王者がヴォルカノフスキーだろう。誰もが内心、華のある激闘王であるホロウェイにフェザー級の絶対王者でいて欲しいと願ってる。
…ただ、裏を返すとそのくらいヴォルカノフスキーが強いと言う事だ。このタレント渦巻くフェザー級の世界の頂点なのだからとんでもない化け物王者だ。

そして、2021年9月26日に行われたUFC266のメインであるUFCフェザー級タイトルマッチで塩帝は更に全世界のファイターから(戦いたくない…)と思わせる激闘防衛を果たし、評価を爆上げして世界的カオスのフェザー級の王としてまだまだ君臨し続けている…

YouTube

この試合は物凄かったし、UFCファンは全員、挑戦者のオルテガを応援していたはずだ。次代のスター候補でファイターとしての色気がプンプンに漂う”ネオ寝技師”ブライアン・オルテガが王者となって一度敗れたホロウェイを迎えての防衛戦…この展開を皆、期待していたはずだ。

しかし、塩帝の壁は分厚すぎた…

オルテガを応援していたからこそヴォルカノフスキーの底知れぬ強さに全世界が恐怖した…

(ここまでとは…)

強い、強いと思ってはいたがここまでとは思わなかった。まず、ヴォルカノフスキーの強さは素人には分かり辛い。UFCをRIZINに置き換えて説明するなら、ホロウェイの強さは朝倉海の様な強さで今回の挑戦者であったオルテガの強さは井上直樹の様な強さだ。
ホロウェイはボクシングテクニックがずば抜けていて殴り合いが尋常じゃ無く強く、腰が重いまさにネオ朝倉海の様な選手だ。
オルテガは超技巧派で寝技での極めが異常に強く、打撃も出来て戦い方が柔軟なネオ井上直樹の様な強さだ。

じゃあ、ヴォルカノフスキーはネオ誰?なのか?

答えは”ネオ扇久保博正”だ。

打・投・極・根性の世界最高峰が塩帝アレクサンダー・ヴォルカノフスキーだ。扇久保博正はめちゃくちゃ強いがその強さを素人に説明するのは難しい。ヴォルカノフスキーは扇久保系ファイターのピラミッドの頂点にいる。
ヴォルカノフスキーはフィジカルの鬼でありスタミナは無限にある。回復力も尋常では無く、精神力は異常…

YouTube

今回のタイトルマッチでも極めの強いオルテガに何度か極められかけたが、上記の能力の全てを駆使して超一流の柔術技を全て力と精神力で抜けて即鬼パウンドで反撃してみせた。

お笑いで例えれば、バカリズムの大喜利を全てなかやまきんに君が弾き返した形だ。

柔よく剛を制すの真逆である剛よく柔を制すを体現して、類い稀な格闘技センスより誰にも負けない根性が勝る時もあるという事を全世界に知らしめた。

もちろん一見、最先端センス系に見えるブライアン・オルテガの内に秘めた根性とゾンビの様な回復力や過酷な生い立ちからのハングリー精神も途轍も無いものがあったが(バカリズムさんも実はそんな感じで内に秘めた闘志は凄まじく、肝が据わってるタイプ)、そんなオルテガの全てを受け止めた上で”UFC一のタフガイ”の塩帝ヴォルカノフスキーがフルマークの判定勝ちでド根性で激勝したのだ。
この試合はUFC年間最高試合候補であり、ヴォルカノフスキーのキャリア最高試合と断言していい。ヴォルカノフスキーは塩だ塩だと言われてきたが、この試合で最高級岩塩に昇格したのだ。

YouTube

そして、この死闘に呼応するかの様に11月13日UFCファイトナイト197で行われた実質のフェザー級次期挑戦者決定戦であるマックス・ホロウェイ vs ヤイール・ロドリゲスのハワイの激闘王 vs メキシコのファンタジスタによる砂糖vs砂糖の究極の格闘スイーツ対決は期待を遥かに凌駕する大死闘となった。
5R全く止まらずに攻防を繰り広げる両者の戦いはUFCの歴史に残る死闘であり、もっと観客を入れて欲しかったと大いに悔やまれた程の名勝負だった。

やはり世界中のフェザー級の猛者達の標的であり目標でもあるホロウェイはバケモノ染みた強さだ。打ち合いで被弾はするが結局、打ち勝ってしまう強さは無類であり無欠であり無双の最強ハワイアンだ。ロドリゲスも信じられない程、頑張ったがマックス・ホロウェイが全てで上回って激勝した。ファイトボーナス50万ドルずつもらっていい様な空前絶後の大死闘だった。

YouTube

この結果により、ホロウェイは天敵である王者ヴォルカノフスキーと3度目の対決を迎えるだろう。死闘を乗り越えた者同士のフェザー級の世界の頂点を賭けた試合は極上の死闘必至だ。

誰も戦いたくない塩帝が玉座に君臨し続けるのか?主役になるべき男が天敵を倒し主役に返り咲くのか?

YouTube

全世界のフェザー級の行方を占う頂上決戦は近い!
朝倉未来が頻繁に口に出す”UFC”とはこれだけバケモノが蔓延る天上界だ。頂点を勉強すれば、その階級の戦いがもっと面白くなる!

ヴォルカノフスキーやホロウェイ、AJ・マッキーなど世界のトップを知ればRIZINフェザー級が何倍も面白くなるだろう。

これからも世界のフェザー級から一時も目が離せない!!!

フェザー級大河ドラマ「カオス〜混沌の果てに〜」ご期待あれ!

御後が宜しいようで。

文・鬼越トマホーク・坂井良多

sakai
TAGS