堀口恭司に復讐、海外挑戦 朝倉海は全試合秒殺で優勝するしかない

朝倉海に磐石の復帰戦を”魅せて”欲しい。
大晦日に宿敵であり”日本最強の男”堀口恭司に世紀のリベンジを許し、日本中にカーフキックの威力を広めた犠牲者となってしまった”革命のアウトサイダー”朝倉海。

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堀口恭司との決着戦や海外挑戦を望みつつ、紆余曲折ありRIZINバンタム級トーナメントに「大本命」として出場する事を決めた。RIZINバンタム級トーナメントにおいてRIZINバンタム級王者経験者は朝倉海ただ1人であり、優勝以外評価が下がってしまうある意味リスクしかないトーナメント挑戦は出場するだけで賞賛に値する。

堀口恭司との3戦目がすぐに行われる状況じゃないのでトーナメントを断り、海外に拠点を移しUFCを目指すという選択肢もあったはずだが、この過酷とリスクのミルフィーユであるRIZINバンタム級トーナメントに参戦して日本の格闘技を盛り上げるという責務をこの男は自らに課したのだ。

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元王者といえどトーナメントは正直、何が起こるかわからないし勝ち上がったら1日2試合という世界標準の現代MMAの理論からは常軌を逸した”日本式”が待っており、浪漫はあるが怪我のリスクや今後のキャリアを考えれば元王者として参戦する朝倉海の選択はやはり諸手を上げて称えるべき決断だ。彼が出るのと出ないのとではこのトーナメントの価値が変わってくる。

ヤンチャを通り越した兄に強制的に路上に呼び出され、半ば強引に格闘技の道に入った”朝倉未来被害者の会”の会長である弟がいまや日本を代表する格闘家なのだから人生とは実に面白いし、弟の才能を見抜いた朝倉未来の選球眼もまたズバ抜けている。

現在の朝倉海の価値はYouTube活動含めてまだまだ跳ね上がっており、このトーナメントで朝倉喰いを果たして名を上げたい選手は全員と言っていい。

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そんな中、トーナメントを冷静に見ている朝倉海は自身に特権が許された組み合わせ抽選会で冷静に淡々と「渡部修斗」を選んだ。

正直な話、他に選んだら盛り上がる選手もいたが朝倉海は「1回戦は誰でもよかった」とその場の盛り上がりよりもトーナメントを堅実に勝ち上がる事を選んだ。無論だがトーナメント制覇に本気中の本気なのだ。たとえ格闘技が17年振りの東京ドーム大会であっても話題よりも確実性を選んだ朝倉海は大晦日の決勝をもう意識している。

そんな勝ちを義務付けられた元王者・朝倉海に指名された「渡部修斗」とはどういう選手なのか?

まだまだ格闘技ファン以外には浸透してないのでいわゆる素人にもわかりやすくズバッと説明すると格闘技版ぺこ&りゅうちぇるのりゅうちぇるの様な選手だ。渡部修斗には青野ひかるという彼女がいて彼女も格闘家なのだ。しかも彼女との仲の良さを包み隠さず惜しげもなく大衆に披露してくれるカップルYouTuberの様な微笑ましい格闘家だ。

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渡部修斗は良い意味で格闘家らしからぬ気弱な優男でおよそ血の気の多いチンピラ系ファイターと真逆のキャラクターであり格闘家カップルとしてもラブラブで健介・北斗夫妻のTVでのキャラとちょうど真逆である。
気弱で優男だが練習を共にする愛する彼女への愛情は包み隠さず、渡部の必殺技であるバックチョークは「マジカルチョーク」と呼ばれ、渡辺の異名はそれに因んだ「恋のマジカルチョーク」だ。格闘家のニックネームに”恋”が入ったのは彼が初じゃないか?「恋のマジカルチョーク」の語呂だけ見れば完全に地下アイドルの新曲だ(笑)

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そんな渡辺修斗は実は両親も格闘家という格闘一家であり、「修斗」というその名が表す通り、父に修斗初代ウェルター級チャンピオンの渡部優一を持つ父子鷹ファイターである。
父である渡部優一は「初代タイガーマスク」佐山聡を師匠に持つ初代シューターであり、シューターの歴史を知りたければYouTubeでバズっている佐山聡の「俺、本気で蹴れって言ったよな?」動画を見ればその頃の時代背景がよく分かるだろう。もちろん、それだけだと勘違いが生まれるので加えて渡部優一のWikiも読んで貰えば佐山聡との絆や日本MMAの源流である修斗の歴史もよく分かる。

そんな歴史ある「修斗」の名を貰った渡部修斗のバックボーンは柔道とレスリングであり朝倉海をストライカーとするなら渡部修斗は完全にグラップラーだ。

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寝技のテクニックでは渡部ではないか?という声もあるが朝倉海は打撃、フィジカル、異常な腰の重さやRIZINでの戦歴などで渡部修斗を圧倒しており、下馬評では圧倒的に朝倉海が有利で一度もテイクダウンを許さず打撃で圧勝するのではないかというのが大方の予想だ。

そして、それは堀口恭司やUFC挑戦を目指す朝倉海の使命と言っていい、勝利しても少しでも苦戦すれば評価は落ちてしまう。
朝倉兄弟に優しい様で凄く厳しいアウトサイダー創設者であり”育ての親”である「格闘王」前田日明の言葉を借りれば「UFC行きたいなら、(トーナメント)全試合秒殺で圧勝だよ」は物凄く厳しい意見だがUFCのレベルを考えると物凄く正論なのだ。
朝倉海にとってこの厳しい国内最強バンタム級トーナメントも”通過点”にしなければならないのだ。

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一方で気弱を包み隠さない優男である渡部修斗は自分が圧倒的不利な事を誰よりも自覚し、受け入れている。それが渡部修斗という男だし圧倒的不利をモチベーションにするタイプだ。

RIZIN CONFESSIONS 70を観て貰えばこの記事など読まずとも両者の背景が分かりやすいのでオススメだ(笑)

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両親が格闘家ではあるがエリートではなく、運動神経が悪い雑草だった渡部修斗は格闘家の勝敗予想でも自分の評価が低い事は慣れっこだ。それを覆して田丸匠との一戦にマジカルチョークで一本勝ちして涙と感動のヘタレマイクアピールからRIZINバンタム級トーナメントへの出場権を勝ち取ったのだ。

対する優勝を義務付けられた朝倉海も並々ならぬ覚悟で1回戦に臨んで来る。この試合がトーナメント初戦であり大晦日の敗戦からの復帰戦だからだ。一つも弱みは見せたくない。人気が出るほどアンチも増えるが今回、朝倉アンチ達はマジカルチョークでの奇跡を望んでいる。

格闘技オタクは捻くれ者が多いのでそんな事を言いつつ、ここで朝倉海が負けたらトーナメントが盛り上がらない事は重々承知しているし、格闘技オタクに負けを望まれるという事はそれだけ強過ぎるという事なのだ。

“優勝しかない男”vs”覆すしかない男”

結末は6月13日にわかる…

「朝倉海vs渡部修斗」

判定は絶対に嫌だ!そして判定は無いと思う!キャラも人生も立場も真逆の対決だけに、逆に朝倉海の寝技と渡部修斗の打撃にも要注目だ。

6月13日、楽しみ!!!

御後が宜しいようで。

文・鬼越トマホーク・坂井良多

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