回転肘で完全失神KO“ラストサムライ”プロハースカ RIZINからUFC王者が生まれるかもしれない

雷神乃夢。RIZINズドリーム。
元RIZINライトヘビー級王者”チェコの怪鳥”イリー・プロハースカ。

UFC2戦目で元無敗のホープ中のホープでありUFC史上最高の天才ジョン・ジョーンズをライトヘビー級タイトルマッチで最も手こずらせたドミニク・レイエスと戦い2R”肘神”三沢光晴ばりのスピニングエルボーで完全失神させ激勝!!!
試合内容的にも次期挑戦者は確実で遂にRIZIN出身者から初のUFC王者が生まれるかもしれない!これは物凄い事だぞ!!!しかもこのKOはUFCの歴史に残る衝撃のフィニッシュだ。

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「なんスカ?なんでもかんでもUFCスカ?ぼかぁRIZIN出身すよ。」
なんて宣言してもいいくらいイリー・プロハースカはゴリゴリのRIZIN出身ファイターだ。

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遠い昔、日本がまだ世界のMMAの中心だった栄光のPRIDE時代。ヒョードル、ノゲイラ、ミルコのヘビー級BIG3を最強の象徴としてPRIDEが世界のMMAを牽引していた。世界最強はPRIDEが決めていた。
そしてPRIDE崩壊と共に日本のMMA文化は一度終焉を迎えた。選手は海外に流れ、機能不全に陥ったPRIDEはUFCに吸収されてMMAの中心は巨大資本と共にUFCとなり現在に至る。
PRIDE崩壊からRIZIN誕生までの空白の期間、日本のMMAファンは地下で燻り続けた。そしてRIZIN誕生後も強大になり過ぎたUFCに対して拭えない劣等感と尊敬も込めたコンプレックスは今現在も色濃く日本MMAを支配し続けている。

(もう追いつけない)

心の中でそう思うほどUFCは全世界にMMAを定着させた。今や世界中のMMA団体はUFCの下部組織と言っていい。そのくらいUFCは業界のキング・オブ・トップとして君臨してMMAを五輪競技の様にスポーツとして洗練させ、プロスポーツエンターテイメントとして1試合に何十億も稼ぐスーパースターを創り上げた。
選手のレベルもUFCは世界最高峰であり他団体からの良いとこ取りが許されている。他の団体の選手はその団体の王座を獲得して晴れてUFCの参戦権を得るという図式が今のMMAの世界だ。

「いつかはUFCに」

この合言葉を胸に世界中の選手が世界最強を決めるUFCを目指している。では強大になり過ぎた世界最強のMMA団体UFCに極東の島国のMMA団体RIZINが一泡吹かす方法は無いのか?

…ある。あるのだ。

“RIZINで育った選手がUFC王者になればいい”

それで全ての溜飲は下がる。世界を支配する長年のUFCコンプレックスから解放されるのだ。もちろん日本人が求めている最終的な夢は日本人初のUFC王者だ。そしてそれに次ぐ夢…それが日本を愛し、日本で愛され、日本で育った選手がUFCを獲る事。その夢を今まさに実現一歩手前まで迫っているのが”チェコの怪鳥”であり宮本武蔵の五輪書を愛読するチェコのサムライ「イリー・プロハースカ」だ。

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プロハースカのRIZINデビューはRIZINヘビー級トーナメントでの柔道金メダリスト石井慧戦だ。ガードの上からハイキックを効かせてグラウンド膝で仕留めた鮮烈なデビューで派手な試合っぷりと将来性しかない大器感は日本のファンの心をガッチリ掴んだ。
続くトーナメント準決勝でプロハースカはヒョードルの弟子であり現Bellator世界ライトヘビー級王者であるワジム・ネムコフを破る訳だがこの試合こそ今考えるとプレミア級のドリームカードだ。この時点でUFCより早くこの2人を発掘していたRIZINのマッチメイカーの眼力は「なんでも鑑定団」中島誠之助レベルであり「いい仕事してますねぇ」と1000回言わざるを得ない。
超新星として彗星の様に決勝に進出したプロハースカだがここでRIZIN初の挫折を味わう。古豪キング・モーに右フックでKO負けを喫し惜しくもトーナメント準優勝で終わってしまった。
ただこの時、弱冠23歳だったプロハースカはこの後、愛する日本のリングで研鑽を積みトーナメント決勝から3年5ヶ月後の2019年4月21日、RIZIN.15でキング・モーに見事、リベンジを果たし初代RIZINライトヘビー級王者となった。

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正直、打撃は素晴らしかったが組み技や寝技や総合的なディフェンス能力など世界レベルと比べたら穴だらけだったプロハースカに最適なマッチメイクを施し、じっくりと育てたのは他ならぬRIZINだ。だからただ出稼ぎに来ている外国人選手とは違いプロハースカは日本で愛されている。だからこそノゲミルヒョーの栄光のPRIDE時代ではなく今はUFCに参戦する為の実績作りに利用してもいい外国人にとってのRIZINのリングをプロハースカは心から愛して主戦場としたのだ。日本とプロハースカは相思相愛なのだ。

ただ、やはり現在の日本は重量級不毛の地であり釣り合う対戦相手やモチベーションを保つのが難しくなったプロハースカをRIZINは束縛する事なく世界最高峰UFCに送り出した。
それがキャリアに限りがある選手として一番良い選択でありプロハースカもRIZINで育ちRIZINの夢を背負ったサムライとして世界最強を決める修羅の国UFCに挑戦する事を決心した。

そのラストサムライの様な熱い流れからのUFC挑戦で初戦でいきなりタイトルマッチ経験者のヴァルカン・オーズデミアを2RでKOして今回の2戦目で超強豪であるドミニク・レイエスを2R回転肘葬は離れ業が過ぎる!
UFCでは打・投・極何でも出来る事は当たり前で更に高次元での総合力が必須となる。プロハースカも打撃のみで勝ってるように見えるが総合力も確実にアップしている。オーズデミア戦で指摘されていたガードの甘さも修正してきた上でのレイエスをド派手に完全失神KOで米国のファンも鷲掴みにしたラストサムライ。

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ムエタイのモンコンを意識した奇抜な辮髪で登場したプロハースカなんだが日本を愛する背景もあるので個人的にはチョンマゲにしか見えなかった(笑)日本で修行した若きサムライが成長し、成熟してUFCで殿様を目指している。まさにバガボンド。プロハースカは”バガ殿”なのだ。
激勝後も驕り高ぶらずにレイエスと健闘を称え合い、すぐに反省点をピックアップする勝って兜の緒を締める武士道精神の塊イリー・プロハースカに死角無し。ヤン・ブラホヴィッチvsグローバー・テイシェイラのUFCライトヘビー級タイトルマッチの勝者との天下分け目のUFC巌流島決戦に向けて剣豪プロハースカに大いに期待する!

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勝機はある!KOで勝てる!
UFC王者になればUFC史上最高の天才ジョン・ジョーンズとのメガマッチや地球外生命体アデサニヤとのドリームマッチも夢じゃない!

プロハースカよ、RIZIN王者の”プライド”を胸にUFCをぶっ壊せ!UFCをぶっ壊ーす!UFCからRIZINを守る党代表イリー・プロハースカに清き一票を!

御後が宜しいようで。

文・鬼越トマホーク・坂井良多

sakai
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