成果を残さなければ解雇 急成長するNetflixのカルチャー

全世界190カ国以上で配信を行い、約2億人とも言われる会員数を誇る巨大ストリーミングサービス「Netflix」。2000年初頭にDVD郵送レンタルからスタートし、その後は既存作品の配信だけでなく、多くのオリジナル作品を生み出して数々の賞を受賞するなど、エンタテインメント業界において無視できない存在になっている。

Netflix/YouTube

創業からわずか20年で世界を牽引するほどの大企業となったNetflixの急成長を促したのはその独創的な社内文化だと言われている。世界一成功している企業のカルチャーとはいったいどういうものなのか。Netflix共同創業者で会長兼CEOであるリード・ヘイスティングス自らが、INSEAD(欧州経営大学院)教授のエリン・メイヤーとともに語ったのが『NO RULES(ノー・ルールズ)世界一「自由」な会社、NETFLIX』(日本経済新聞出版)だ。

Netflixのカルチャーには特徴的な3つのステップがあるとリードは語る。まず1つ目は「能力密度を高める」こと、続いて2つ目は「率直さを高める」。そしてこの2つの土台が整ったら「コントロールを減らす」ことを目指すという。本著ではこの3つのステップを3サイクル繰り返してカルチャーを熟成させていく方法を具体的に説明している。

「能力密度」とはなかなか聞きなれない言葉だが、リードは最高の職場とは最高の同僚に囲まれていることであるという。職場に凡庸な人材がいるだけでパフォーマンスは低下し、優秀な人材は本来の力を発揮できなくなる。
それを避けるため、怠け者や嫌われ者、人当たりはよくても最高の成果を挙げられないものを排除=解雇し、能力の密度を高めることがもっとも重要であると語る。優秀な人材は能力密度の高い職場でこそ真価を発揮し、さらなる高みを目指すのだ。

確かに核心を突いた意見であるが、かなり合理的で厳しく、反感を覚える人も多いだろう。例え入社できたとしても、常に最高の成果を残さなければ解雇されてしまうからだ。

しかし、リードが例えたように会社を“家族”ではなく“プロスポーツチーム”ととらえれば納得できるのではないだろうか。プロチームのアスリートには常に最高のパフォーマンスとさらなるスキルの向上が求められる。そして努力しても補えない場合は別のプレイヤーにポジションを譲ることを理解しなければならない。

最高峰のリーグで戦うアスリートのように、安定ではなく自らの能力を発揮することに快感を覚える人材が集まる企業、それがNetflixなのだ。

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