女性トラブルだらけのマイク・タイソンが唯一愛した女性

今年の11月、あのマイク・タイソンがリングに帰ってくる。54歳となった元世界ヘビー級統一王者、伝説の帝王タイソンが自らグローブを身につけ、再び我々の前でファイトを見せてくれると言うのだ。

Mike Tyson/YouTube

この報に世界中のボクシングファン、格闘技ファンが湧いたことは今さら言うまでもないが、これがいかに奇跡的なことか。それは、自ら執筆した2013年の自伝『真相—マイク・タイソン自伝』(ダイヤモンド社)を読めば読むほどに分かる。その圧倒的戦歴以上に、タイソンの人生はドラマに満ちているのだ。

栄光、権力、金。マイク・タイソンはチャンプとなり、全てを手に入れた。欲しいものがあれば「欲しい」と口にするだけで手に入った。女性もそうだった。

本書で、まるで「あの日は天気が良かったのでジョギングに出かけた」とでも言うかのように、さらっと語られるセックス・エピソードの数々は、あまりに刺激的すぎるので書けないが、少なくとも映画化は今後永遠に無理とだけは言っておこう。若くして身をボクシングに捧げ、禁欲の果てに頂点に立ったタイソンは、タガが外れたように酒池肉林の世界を繰り広げたのは当然の帰結だった。グルーピー、モデル、ストリッパー、女優、売春婦、そして仕事関係の女性まで、とにかく見境いなくセックスを貪ったという。

なので当然女性トラブルも尽きない。中でも、一目ぼれした最初の結婚相手ロビン・ギヴンズとは泥沼の法廷争いとなり、現在に至るまでその苦い記憶は消えないようだ。基本的にはタイソンの金をむしり取ろうとする女性の逸話ばかりで、その頃は愛を求める気持ちと、女性への不信と怒りがないまぜになっており、過激なセックス以外の楽しい回想は少ない。

しかし、本書の最後まで“素晴らしい女性”と回想されるナオミ・キャンベルとの短い蜜月は唯一の例外であり、非常に印象的だ。ゆきずりの関係ばかりの中、若い2人はごく短い間交際し、その後も友人関係を続けている。

そんなタイソンの転落を象徴する出来事が、若い未成年女性によるレイプ告発だ。下された有罪判決はタイソンの人生を大きく左右することとなるが、事件の“真相”については読んで判断していただきたい。

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