“神様”ジョーダンの凄さは、記録や身体能力だけじゃない

2022年のオールスターゲームのハーフタイムに、NBA創設75周年を記念する「NBA75周年記念チーム」として75人のベストプレイヤーが選出された(実際は同票数のため、76名が選出)。NBAは、そのレジェンドたちを紹介する『75 Stories』という動画シリーズをYouTubeで配信し、選手たちのハイライトシーンやインタビューをまとめた映像を公開している。

NBA/YouTube

もちろん“神様”マイケル・ジョーダンもそのひとり。世界的スーパースターのジョーダンはどのようにして生まれたのか。1990年代のシカゴ・ブルズを6度の優勝に導いた立役者について当時のチームメイトや対戦相手が語るファン必見の映像になっている。

「マイケルはいろんな形で相手を負かすことができるんだ。メンタルであったり、フィジカルであったり。攻守で活躍する選手で、自分の現役時代では間違いなくNo.1の選手だったよ」と語るのはボストン・セルティックスのレジェンド、ラリー・バード。本人は当時のインタビューで「マイケル・ジョーダンという名前を覚えてほしい。結構上手い選手だと思うからね」とユーモアも交えながら自信をのぞかせていた。

殿堂入りを果たしたビル・ウォルトンも「マイケルは2年目のシーズンに足の怪我で試合への出場が制限されていて、チームメイトも心配して『プレイオフ出場はやめてほしい』と言ってたらしいんだ。第1ラウンドの対戦相手はボストン・セルティックス。僕たちのチームは歴史上もっとも強いチームとも言われていたんだけど、マイケルがプレイすることになったんだ。試合はセルティックスの圧勝だったけど、ジョーダンは怪我をものともせず49点も取ったんだよ。ロッカールームに戻って『あんなこと二度とない』とチームメイトと話していたけど、次の試合で今度は63点だよ。みんなで顔を合わせて驚愕したのを覚えてるさ」とも若干2年目の選手の活躍の信じられないパフォーマンスを話した。

シャキール・オニールはジョーダンについて「19年のキャリアでダンクをされたことなんてほとんどなかったんだ。でもジョーダンはベースラインのドリブルから俺の上を超えてダンクをしようとしたから、それを阻止しようとフレグラントファウルを取られてしまった。倒れ込んだジョーダンに手を差し伸べたら『相手選手にそんなことをする必要はない』と言って自らすぐに立ち上がってプレイを続けたんだ。そのときに彼が世界一のプレイヤーだと実感したよ」とメンタルの強さこそジョーダンの凄まじさだと振り返る。

ジョーダンのチームメイトだった現ゴールデンステート・ウォリアーズ監督、スティーブ・カーは「練習を見ればなぜ彼が別格なのか分かるよ。どんなドリルをしていても、プレイオフ最後の試合のように全力で取り組むんだ。彼の競争心はいつもチームにポジティブな影響を与えていたよ」と常に100%で練習するジョーダンを述懐した。

ジョーダンとキャリアで24試合対戦したエディー・ジョンソンは「レギュラーシーズンの試合だったんだけど、試合残り1分を残して8点差でブルズに勝ってたんだ。フリースローラインにいたジョーダンに「もう試合の決着はついてんだからベンチに戻れよ」と伝えたら首を振りながら笑い返してきて。そこから一気に1点差に詰め寄ってきたんだ。監督がまずいと思ってタイムアウトを取ったんだけど、チームメイトが僕に『お前ジョーダンに何か言ったのか?』って聞いてきてね。それで正直に話したら監督が『なんでそんな事を言ったんだ』と叱られたよ!」と笑顔で話した。

派手なダンクなど、桁違いの身体能力に目を向けることが多いが、ジョーダンの偉大さを語るには彼のメンタルタフネスと競争心は外せないことがよく分かる映像だ。

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