ゲットーから成り上がったリル・ダーク 地元の若者をフックアップ

シカゴ出身のLil Durk(リル・ダーク)が、地元の10代若者たちのために、<Neighborhood Heroes Heroes Foundations(地元のヒーロー基金)>という団体を設立、職業選択プログラムを発足させた。貧困地域の若者たちにカレッジを解放し、職業体験を通じて将来の可能性を広げてもらうため、とのこと。

<Neighborhood Heroes Heroes Foundations>のアカウントは、大手テレビ局ABCがプログラム発足を報じるニュースのクリップを投稿。ダークが「俺には満足なチャンスがなかったけど、これからは違う、変化を起こそうと思ってる」と語っている。

流れるのはガンナをフィーチャーした新曲「What Happened to Virgil」で、「OFF-WHITE(オフ-ホワイト)」で知られるヴァージル・アブローを偲んだトラックだ。自身の荒れた10代を振り返りながら、「俺は今や必死で働いてるよ、誇りに思ってくれるだろ。でもヴァージル、なんであんなことになっちまったんだ」と夭逝したヴァージルに捧げるラップが切なくも前向きな曲だ。

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プログラムの発足の日には、シカゴ・サウスサイドの学生20人をシカゴ・ホワイトソックスの試合に招待。リル・ダークは始球式を務めたのち、球場のスイート観戦席でみんなで観戦した。

シカゴに限らずだが、治安の悪いフッドに生まれると、スポーツで成功するか、ラッパーとして成り上がるか、さもなければ貧困かギャングかという限られた選択肢しかない若者は今も多い。リル・ダーク自身もまた幼くして父親が他界し、貧しい境遇の中なんとか成功をつかもうとしてきた過去がある。それにラッパーとして成功した今も、逮捕歴もあれば幼馴染(キング・ヴォン)を殺害されたりなど、荒っぽい世界に身を置いているのがダークの現実だ。自身の現状ゆえというのもあるだろう。地元の若者たちには「もっと幅広い将来や明るい未来をみせてあげたい」という思いがあるのだ。

ちなみに試合は若者たちとダークの応援の甲斐あって、ホワイトソックスが見事勝利。プログラムは幸先のよいスタートを切ったようだ。シカゴの高校生たちも、この記憶を胸に明るい未来へと歩いてゆくことを胸に誓ったことだろう。

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