国は小さい、人口少ないけど超強い 男子3×3初代王者・世界最強軍団ラトビア

今回の東京2020オリンピックから正式種目となったバスケットボール3×3(スリーエックススリー)。そんな栄えある第一回大会の男子部門でゴールドメダルに輝いたのは、ラトビアだ。

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いわゆるバルト三国のひとつ、ラトビアは国面積が北海道よりも小さく、人口も約200万人と決して大きくはない。だが、バスケットボールは世界で見ても強い部類に入る。実際にFIBA(国際バスケットボール連盟)ランキングでは5人制で世界27位、今回金メダルを獲得した3人制では世界第4位であった(日本は5人制で42位、3人制で11位)。また、“ユニコーン”ことクリスタプス・ポルジンギス(ダラス・マーベリックス)やダービス・ベルターンス(ワシントン・ウィザーズ)など、身長が高い上にシュートが上手なのがラトビア人選手の特徴といえそうだ。

ラトビアは予選ラウンドでは少し苦戦し、3位通過での決勝トーナメント進出となった。そして決勝トーナメント初戦では我らが日本と対戦。日本は善戦しラトビアを苦しめたものの、最終的には21-18のK.Oでラトビアが勝利。続く準決勝ではベルギーを21-8と大差を付けての勝利で勢いを作った。対する決勝の相手は、世界ランクぶっちぎり1位(予選全勝)のセルビアではなく、準決勝でそのセルビアを21−10と寄せ付けなかったROC(ロシア)となった。

5日間で10試合というハードなスケジュールで迎えた決勝戦。試合は“劇的な結末”を見せる。

ゲーム前半はROCが難しいロングシュートを決め、9−4とリードを奪う。さらにラトビアの“縁の下の力持ち”エドガルス・クルーミンシュが足首を痛め、ラトビアは厳しい状況に追い詰められる。しかしここから、ナウリス・ミエジス(No.1)とカールリス・ラスマニス(No.2)のダブルエースが躍動。二人のコンビネーションや個人技でみるみるうちに追いつき、残り約3分で15-15の同点にする。

最後の3分間。ここからはお互いの意地と意地がぶつかり合い、得点を取っては返され、返されれば取り返す展開が続いた。そして、残り約26秒ラトビアが19-18で1点リードの場面でボールはラトビアに。選手全員が疲労で思うように足が動かない中、ハンドオフスクリーンで生じたわずかなスキからカールリス・ラスマニスが2Pショットを放つ。決して良い体勢で放ったシュートではなかったが、ボールは見事にリングに吸い込まれ21点目が決まりKO勝利。その瞬間ラトビアの選手たちは全員でコートに倒れ込み、足首を痛めたクルーミンシュも走り込むほどだった。

ルールの特性的に5人制よりも攻守交代が素早く、さらにKO勝利というドラマチックな結末が見られる3×3。この東京オリンピックではその魅力が存分に詰まった素晴らしい大会を見せてくれたことに拍手を贈りたい。

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