「アイツの存在を消す」 コービー・ブライアントは、やると言ったらやる

ロサンゼルス・クリッパーズに所属するルー・ウィリアムズは、ジャマール・クロフォードと並んで史上最多となる3度の6thマン賞を受賞している。そんな現役最強“シックスマン”のウィリアムズが、2020年1月に不慮の事故で亡くなってしまったスーパースター、コービー・ブライアントの逸話を話してくれた。

2015〜17年にロサンゼルス・レイカーズに所属したウィリアムズは、2015-16シーズンの1年間、コービーと一緒にプレイしていた。当時37歳でキャリアの晩年を迎え、加えてアキレス腱断裂によりパフォーマンスが落ちていたコービー。しかしそれでも、ほかの選手とは次元が違うプレイヤーだったとウィリアムズは語る。

ClutchPoints/YouTube

「デンバー・ナゲッツと戦った時、相手のウィル・バートンがものすごく調子が良くて、確か前半だけで25得点(※実際は23得点)取っていたんだ。そして、ハーフタイム。コーチのバイロン・スコットが控室に入ってくると、『後半はバートンを抑えにいくぞ! カバーの範囲を変えていこう』と話し始めた。そしたら、コービーが『後半は俺があいつにつくよ。だから心配するな』って言ったんだ」

「その瞬間、みんなコービーのことを見ていた。しかし、スコットだけは話しを続けようとしていた。そこでコービーがまた言ったんだ。『だから心配するな、俺がどうにかするから。後半はあいつの存在感を消してやるよ』ってね」

コービーの実績や実力は誰もが認めていた。しかし、晩年のコービーにとっては「いくらなんでも無理なんじゃないか?」とチームメイトですら思っていたそうだ。

しかし、後半が始まるとバートンの得点はピタリと止まった。当時25才のバートンは、一回り上の37才のコービーに見事にシャットアウトされ、後半はたった2ポイントしか取れなかった。いくつになってもコービーは“スーパースター”だった。

「コービーがそれをやると決めたら、確実になんらかの形でやり遂げてしまうんだ」と語るウィリアムズ。相手がどんなにノッていようが、自分より若かろうがまったく関係ない。「抑えると決めたら抑える」。コービーの持つ強靭な精神力“マンバ・メンタリティ”を象徴するエピソードだ。

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