1大会7億円!?PRIDEは世界最高の総合格闘技イベントだった

プロレスラーでUFC殿堂の称号を持つ日本人唯一の総合格闘家、桜庭和志。“IQレスラー”と呼ばれ、UFC-J王者となった際には「プロレスラーは本当は強いんです」と発言。“グレイシー・ハンター”として、当時隆盛を極めていたグレイシー一族を次々と倒す姿は日本の格闘技ファンを熱狂させた。

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そんな桜庭の軌跡について書かれたのが柳澤健の著書『2000年の桜庭和志』(文藝春秋)だ。2020年2月に刊行した同著では、当時隆盛を極めた格闘技イベントのPRIDEが得ていたであろう驚きの収益金額について試算されている。

日本人選手の誰もが勝てなかったグレイシー一族の面々を破ったことで、当時のPRIDEはテレビ地上波での放送を獲得するなど、K-1に並ぶ大人気格闘技コンテンツとなった。柳澤氏は「2000年代前半のPRIDEは、間違いなく世界最高の総合格闘技イベントだった」と綴っている。

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その収益例のひとつとして、さいたまスーパーアリーナでの興行が挙げられている。同施設は超満員となれば3万5千人を収容することが可能だが、公共施設のため会場使用料はリーズナブルで、土日・休日料金でも本番当日は1,100万円、設営およびリハーサル日は550万円となっている。

「その一方で、収入は莫大」だと柳澤氏は記す。PRIDEのチケット客単価は1万5,000円から1万8,000円のため、同施設が満員となれば、それだけで5億円を越える計算だ。「スカパー!」の年間契約金は約6,000万円から8,000万円だが、それ以外にインセンティブ契約があり、1試合でのペイパービュー数が一定数を越えた場合、PRIDEを運営するDSEへは多いときには1大会で2億円以上が入ってきたという。

また、巨大興行では物販の売り上げもすさまじく、3,000円のパンフレットが約2万部は販売され、Tシャツやフィギュア、DVDの売り上げも大きいという。テレビの放映権料は生放送でなければ1,000万円程度とのことだが、地上波のテレビで放送される宣伝効果は計り知れず、ファンクラブの会費、オフィシャルマガジンの売り上げも相当な額となる。

柳澤氏は「すべてを合計すれば、1大会で7億円近い収入が得られることもあった」と、驚きの数字をあげている。相手の体格が大きかろうと、前代未聞のルールを提案されようとも受けて立ち、しかも結果を出すことで世界にも名を馳せるヒーローとなった桜庭がもたらした利益は莫大だったようだ。

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