“不良の神様” 山本KIDに日本人で唯一勝利した男が語る

2009年の大晦日に行われた『Dynamite!! 〜勇気のチカラ2009〜』で、山本“KID”徳郁と対戦して判定勝ちを収め、「日本人で唯一KIDに勝利した男」として注目を集めた金原正徳がYouTubeチャンネルで、「【山本kid徳郁】大晦日山本KID戦や戦極ドリームについて大沢ケンジ先輩と語りました」を公開。大沢ケンジをゲストに迎えて伝説の一戦について語り合った。

金原正徳の金ちゃんTV/YouTube

もともとはDREAMのチャンピオン、ビビアーノ・フェルナンデスとの試合が予定されていた金原。しかし、日程調整の関係で予定が変更されたなかで、突然、KIDとの対戦話が持ち上がったという。金原は「正直、断ったんです。KIDさんの話がきたときに1回断ったんです」と告白。その後2度目のオファーも断ったそうで、最後にはファイトマネーを上乗せするとまで言われて、試合を受けることにしたという。

大沢は当時のKIDについて、怪我明けで敗戦はしていたものの「でもまだ、あのときは“魔法”は解けていない感じ」と、十分に強さを感じる選手だったとして、「そういうところのあれは全然なかった?」と、KIDに対して気後れしなかったのかと質問。金原は「自分もスーパーマリオじゃないですけど、スターを取った無敵の状態のときってあるじゃないですか。誰とやっても負けないという状態だったんです。当時は誰が来ても。今は嫌ですけど、ビビアーノもそうですし、KIDさんもですし、全然『はい、どうぞ』って」とゲームに例えて、当時は自信に満ち溢れていた時期だったと明かした。

KIDとの試合は「おいしいな。逆にそれで注目されるならラッキー」と、考えていたという金原。試合中にテイクダウンをされてパウンドを打たれたときには、その殺気に「死んだと思ったっす(笑)」と、恐怖を感じたと振り返りながらも、最後まで効いたと思うような攻撃はなかったという。

大沢が試合後の周囲の反応について「変わったでしょ?」と問いかけると、金原は「正直あそこからですよね」と応じながらも、「そのときは言われるのが、すげえ嫌だったんですよ、本当に嫌だった」と告白し、「俺の中ではトーナメントで優勝したことのほうがキツかったので、それが知られずにあの試合がフィーチャーされるのは俺は嫌だった」と、当時の胸の内を明かした。

しかし現在では「本当にありがとうございます」と感謝しているという金原。「KIDさんて“不良の神様”じゃないですか。当時はちょうど『THE OUTSIDER』がはやり始めたころなんですよ。出ている不良たちが、不良の神様に勝った俺を“神の神”みたいに」と、KIDに勝利したことで不良たちからは羨望の眼差しで見られるようになったという。

現在でも地元に行くと不良の子どもたちから声を掛けられるという金原だったが、「亡くなっちゃったので、すげえ悲しかったですよね」と、ポツリと本音を漏らした。

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