リアルな喧嘩、一触即発は当たり前 漢 a.k.a. GAMIが語るMCバトル黎明期

テレビ番組「フリースタイルダンジョン」や「高校生ラップ選手権」の人気や盛り上がりを経て、もはやブームというより、ひとつのカルチャーとして根付いた感のあるフリースタイルラップバトル。かつてはヘッズたちがアンダーグラウンドで執り行っていたものが、今日、お茶の間での話題にのぼるほどのポピュラリティーを獲得している。

だが、現在のような“競技”としてのラップバトルが確立する以前、バトルがリアルな喧嘩へと発展するのが当たり前な時代があった。ヒップホップをアンダーグラウンドから押し上げたハスラー、漢 a.k.a. GAMIは『漢 a.k.a. GAMI監修 MCバトル全書』の中で、当事者としてその頃を振り返っている。

曰く、2000年前後は、マイクバトルの延長上で限りなく喧嘩に近い掴み合いをしながらのバトルが頻繁にあったという。クラブイベントのオープンマイクの時間にマイクジャックでバトルを乗っとる時もあれば、ライブで客が多く入っているのに「イケてねーな」という時に乗っ取ることも。ルールなどない中、何かあれば喧嘩になるのが普通のことだったそうだ。

それは、若く血気盛んなラッパーたちが集う日本最大規模のパーティー「B-BOY PARK」のMCバトルも例外ではなかった。2003年の般若 vs FORK戦で、審査員によるFORK勝利の判定を不服とした般若側のセコンドである妄想族メンバーがステージに乱入し、観客による再判定を要求。だが、その結果もFORKの勝利となり、FORKサイドのセコンドであるICE BAHNの面々もステージに上がるなど、一触即発の事態となった。この事件を受け、翌年の「B-BOY PARK」ではMCバトルの開催は見送られている。

以降、全国規模のMCバトル「UMB」の企画、真の日本一を決める大会「KING OF KINGS」の主宰など、プレイヤーの目線で現場の整備にも深く携わってきた漢 a.k.a. GAMI。近年は、ネットを活用したシーン随一の巧みな情報戦略でも注目を集めている。経験に基づく深い洞察力と知性、そして確固たる行動力を合わせ持つ彼は、MCバトルの未来をどう見据えているのか。『漢 a.k.a. GAMI監修 MCバトル全書』に収められた独占インタビューを、是非ともチェックしてほしい。

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