ジョーダン3年目、ブルズの歴史に名を残した58得点 「エア・ジョーダン2 ホワイト/レッド」

「GOAT」(Greatest Of All Time=史上最強の選手)や「バスケの神様」として、バスケットボールだけでなくスポーツ界の歴史にその名を刻んだ元シカゴ・ブルズのマイケル・ジョーダン。ご存知の通りオフェンス・ディフェンスを含めたあらゆる面において超一流のプレイヤーではあるが、通算10回の得点王に輝くなど、特に卓越していたのがスコアリングだ。

また選手として数々の記録を達成してきた一方で、ストリートファッション、ストリートカルチャーに絶大な影響を残したことも忘れてはいけない。1984年、Nikeからシグネチャーシューズのエア・ジョーダン初代モデルが発売されるとシリーズ化され、1990年代にはジョーダン自身の人気とともにエア・ジョーダンも世界的に爆発的なヒットとなり、今日まで30年以上続くブランドに成長を遂げた。

ジョーダンが記録したハイスコア、そしてその瞬間に履いていたエア・ジョーダンを同時にチェックしてみよう。

・58得点
・1987年2月26日 シカゴ・ブルズ VS ニュージャージー・ネッツ
・着用シューズ:エア・ジョーダン2 ホワイト/レッド

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1986-87シーズンといえば、マイケル・ジョーダンが平均得点37.1得点という驚異的な得点力を見せつけたシーズンだ。前シーズンの大半を怪我で欠場し、同プレイオフではラリー・バード率いるボストン・セルティックスに63得点を叩き出す鬼神のような活躍をみせた試合もあったが、結果はスイープで完敗。「このままではだめだ」と、気合を入れ直して臨んだシーズンだった。

同シーズンより“親友”のような関係となったダグ・コリンズがコーチとして指揮を取るようになった。ジョーダンは自分の意見を最大限尊重し、ブルズをジョーダンのチームにしてくれたコリンズの恩に尽くすように得点を取りまくっていた。開幕戦のニューヨーク・ニックス戦から50得点を挙げ、11月28日〜12月12日まで9試合連続で40得点以上を記録するなど常に全開モード。

そして1987年2月26日、ジョーダンはブルズの歴史に名を残すことになる。

ブルズの本拠地シカゴ・スタジアムで行われた1戦の対戦相手はニュージャージー・ネッツだった。開始序盤こそおとなしかったものの、1Q中盤よりいつもの“点取り”モードに入ったジョーダン。まずは果敢にリングに攻め込みフリースローを獲得する。

この日のジョーダンの得点源はこのフリースローで、試合全体の成功数は26/27で96.3%と超高確率。途中まで19本を連続で沈め、NBA記録の20本連続成功までわずかあと1本まで迫るほどだった。また、この日は速攻も冴え渡る。幾度となく先頭を走りボールを受け取ると、まるで1人ダンクコンテストを行っているかのように、さまざまなダンクを披露。得点力を見せつけながら、プロ選手として観客が喜ぶパフォーマンスもしっかりと両立させると、実況も「今夜はなにか特別な夜だ!」と連呼した。

結局、この日のジョーダンは58得点を記録。それまでチェット・ウォーカーが持っていた56得点というレギュラーシーズンの球団記録を抜き、当時のブルズ史上最高得点記録を更新したのだ。そんなジョーダンがこの日着用していたのは“エア・ジョーダン2”。20色以上展開していた初代に対し、2はホーム/アウェイのシンプルな2色展開。イタリアで製造され“プレミアム感”を増した2は、神様用の“本物”のシューズだ。無駄なものを省き、必要なものだけを残したエア・ジョーダン2のように、このシーズンのジョーダンは得点を取ることに集中していた。

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