マフィア300人以上抹殺「ジョン・ウィック」シリーズ 他のアクション映画と違う理由

『ジョン・ウィック:パラベラム』(10月4日全国ロードショー)の公開を記念し、「ジョン・ウィック」シリーズ3作イッキ見オールナイトが開催された。
その上映前にシリーズに精通する映画監督の坂本浩一と映画ライターのてらさわホークが登壇、トークショーを実施。これからシリーズ3作をイッキ見する観客にてらさわは「これからみなさんはジョン・ウィックがいったい何人を血祭りにあげるのか数えるんですね(笑)」と、本シリーズの楽しみ方の一つとして定着した、ジョン・ウィックが劇中で殺した敵の人数を数える“キルカウント”にちなんだコメントで観客の笑いを誘った。

いまやアクション映画を代表するシリーズとなった「ジョン・ウィック」の魅力について坂本は「アクションとストーリーが混ざり合っていて、すごいおもしろい。ここからアクションで、ここからドラマ、となるのではなく、アクションありきのドラマであり、ドラマありきのアクションになっているんです」とアクション映画監督ならではの視点で語れば、てらさわは「キアヌの人柄が反映されていて、役を超えて本人そのままなんではないかと思ってしまいますよね(笑)」とジョン・ウィックを演じるキアヌ・リーブス本人のキャラクターが活かされていることに言及。
また、本シリーズが『96時間』『イコライザー』などとともに“ナメてた相手が実は殺人マシーンでした”映画とも呼ばれていることについて、てらさわは「実は誰もジョン・ウィックのことをナメていない。あいつはホントにヤバいぞ!と(笑)。それが新しかったですね」と同ジャンルのなかでも特異な存在であると指摘した。

キアヌとともにシリーズを大ヒットに導いた立役者のチャド・スタエルスキ監督とは、ともにスタントマンとして活動していた時代からの古くからの友人であるという坂本は「アメリカで活動を始めた20代のころからの知り合いで、同じ映画に出演したりしていました。そのチャドがついに映画を撮ると聞いてすごい楽しみにしていて、実際にみたら本当に面白くて。嬉しい反面、悔しかったですね(笑)」と、シリーズ第1作目『ジョン・ウィック』公開当時の思いを語った。
また、他のアクション映画との違いについては「カット割りが少なくて、ワンシーンが長い。それは、どうやってジョン・ウィックが敵を倒していくかという戦術を見せるためで、ごまかしたくないからだと思います。銃の扱いについてもリロードの動作ひとつまでこだわっていて、最新作でもカッコいいリロードシーンがあるので注目してください」とスタントマン出身であるスタエルスキ監督ならではの、アクションへのこだわりが違いを生んでいると解説。
加えて、「チャドはキアヌの動きを熟知しているので、どうやったら彼が一番魅力的な動きを見せられるかを考えてアクションを構築しているんです。ちなみに、『マトリックス』のときにキアヌはスタントチーム全員にハーレーをプレゼントしていて、チャドも貰ったそうです(笑)」とキアヌの“いい人”エピソードを交えつつ、「マトリックス」シリーズで監督がキアヌのスタントマンを担当して以来の二人の盟友関係についても紹介した。

さらに、新たに本作で試みた犬とのアクション“ドッグ・フー”については、MCよりハル・ベリーがドッグトレーナーとして、数カ月に及ぶトレーニングを積んで撮影に臨んだというエピソードが紹介され、坂本は「撮影現場ではすべてハル・ベリーが犬に指示を出していたそうです」と裏話を明かすと、てらさわは「もはや演技とはなにか、ということを考えさせられますね」と脱帽。坂本は「キアヌは今年で55歳だが、30代後半を過ぎると普通はアクションスキルを現状維持するだけでも大変。トム・クルーズもそうだけど、みんなジャッキー・チェン化していますよね(笑)」と俳優陣の努力を称えた。

後半には本シリーズで採用されているアクションを坂本が観客を相手に実演する一幕も。柔道や合気道など日本の武術や、今回新たに取り入れたインドネシア発祥の武術シラットなど、世界各地の武術を組み合わせた実践的な格闘術を解説を交えながら披露すると、あまりの高速技に観客は唖然。劇中さながらの本格アクションにどよめき交じりの大きな拍手が送られていた。

最後に、「マーク・ダカスコス率いるニンジャ軍団が登場したり、新たな趣向のアクションも加わって進化しているので見どころが増えています。毎回アクションのシチュエーションが違って、(上映が)朝早くても全然眠くならずに楽しめると思います」(坂本)、「今回は八方塞がりで追い詰められた状態から始まるんですが、ある序盤のシーンのジョン・ウィックのヤケクソ感をぜひ見てほしいですね。あそこでグッと掴まれました(笑)」(てらさわ)とそれぞれが本作の見どころを語り、盛況のうちにイベントは終了した。

®, TM & © 2019 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

TAGS