嫌われてもいい。人気も要らない 故コービーの精神を受け継いだ男

昨年のNBAファイナルでは、MVPに輝いた“KING”レブロンにも負けずとも劣らない活躍を見せ、選手としての評価をグッと上げたマイアミ・ヒートのジミー・バトラー。そんな彼を支えているのは屈強な肉体や確かなスキルに加え、しっかりと芯の通った精神力によるところも大きい。そのメンタリティは毒蛇“ブラックマンバ”を彷彿とさせる。

ESPN/YouTube

NBAライターのマーク・J・スピアーズはこう語る。
「私がジミーに、ティム・ダンカン、ケビン・ガーネット、コービー・ブライアントと、2020年殿堂入りに加わる選手について聞いたときのことだ。彼は3人ともお気に入りだったようだが、とりわけコービーの“マンバメンタリティ”に触発されていると話してくれた。昨年のバブルでの彼のプレイを見れば、彼がどのような気持ちで毎試合に臨み、“勝ちたい”という気持ちがいかに出ているかがわかるだろう」

コービーを止めるためのストッパーとして、何度も対戦したマット・バーンズはこう話す。
「ジミーは毎晩コートで全身全霊を出し尽くす。他を挙げればラッセル・ウエストブルックも同じような選手だね。みんなが知らないこの3人の共通点は、自身の意見をしっかりと表現することだ。勘違いされているみたいだけど、バスケットボールへの愛情がゆえに“怒り”も素直に表現することもある。それも含めて彼らには多くの共通点があると思うよ」

セルティックスでコービーと何年にも渡りやりあったケンドリック・パーキンスもバトラーを高く評価する。
「バトラーはなかなか正当に評価されない選手の一人だ。彼は今シーズン20ポイント、6.9リバウンド、7アシストという成績に加えてスティール王に輝いた。平均ターンオーバー数も2.1と、チームのエースながらもかなり低い数値。バトラーがいないとヒートは並以下のチームになってしまうが、彼がプレイすれば33勝19敗と勝率は約1.7倍となる。彼は毎回全力でプレイをする。“毎分”ではないよ、“毎秒”なんだ」

そして、本人たちの発言にも重なる部分が。コービーは以前こう言っていた。
「君が僕を嫌いだったとしても関係ない。ぼくは人気を得るためにやっている訳ではない」

バトラーはこうだ。
「ぼくはみんなのためにいるんじゃない。このヒートというチームも、誰にでも人気があるようなチームではない。それでもこのチームに感謝してくれる人たちのために、僕らは戦っているんだ」

勝利のために揺るぎない信念で、自分や自分を支えてくれる人たちのために毎回全力を尽くして戦い抜く。それが“マンバメンタリティ”であり、特別なプレイヤーだけが体現していること。ジミー・バトラーの凄さはこの精神力である。

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