泣かすなよ…問題児のクセに… ゲットーから得点王 アレン・アイバーソンの魂

コロナ禍で様々なイベントが世界規模で中止になっているが、アメリカでも毎年高校バスケ界から未来の有望選手が参加し、後のNBAスターを多数輩出している『Jordan Brand Classic』『Nike Hoop Summit』『McDonald’s All-American Game』といったイベントも2022年までキャンセルになった。そんな中で唯一、4月に開催された『Allen Iverson Roundball Classic(アイバーソン・クラシック 2021)』のプロモ動画が公開となっている。

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『アイバーソン・クラシック』はNBAの殿堂入りを果たし、オールスターゲームに11回出場したレジェンド、アレン・アイバーソンが2017年に立ち上げた高校生オールスターが集結するイベントだが、ここ数年は特に熱い注目を浴びている。

“一番小さな得点王”としてファンに愛されたアイバーソンは、コーンロウなどのファッションやブラックカルチャーをNBAに持ち込んだ異端児のカリスマ。『アイバーソン・クラシック』は年々人気が高まり、ライブ配信は5000万ビューを突破する。ニューヨーク・ニックスのイマニュエル・クイックリーやワシントン・ウィザーズのダニエル・ギャフォードといった選手たちがこのイベントを通してNBAの道に進んだ。このイベントがユニークなのは、ラシード・ウォーレスやボンジ・ウェルズなど、元NBA選手がコーチを務めることだ。

「みんなと同い年のとき、俺は今の自分を思い描いていた。人生が楽しくて仕方がない。いろんな壁にぶつかったけど、乗り越えられた。自分よりもお金を持っている人、背が高い人、強い人、早い人、高く跳べる人は必ずいる。それでもいま自分しないといけないことに集中して、進歩するように努力しないといけない」

アイバーソンは高校生達にバスケだけでなく、人としての生き方を伝える。NBAスカウトも注目するこのイベントは、2年後にNBAでプレイする選手も多く参加する。

「自分が持って生まれてきたものに満足して感謝すること。俺は自分が持っているものにいつだって幸せを感じる。神にも感謝してるよ。他の奴よりこんなにかっこいい男にしてくれたしな」

このようにユーモアも忘れないアイバーソンだが、暴行事件を起こして高校最後の年にバスケをできなかった挫折経験を持つ彼の言葉は、若い選手達にとってかけがえのない財産に違いない。

コーチ陣も「これはバスケだけじゃなく、カルチャーも学ぶ時間。毎試合110%の力を出し切ること」と、彼らに影響を与えられる幸せを感じているようだ。もちろん選手達も施設でブラックカルチャーを学ぶなど、「GET YOURS(自分の武器を手に入れろ)」というイベントのキャッチコピーを胸に特別な期間に夢中となり、以下のようなコメントを残している。

「開催された一年目からこのイベントを知っていた。コロナ禍でいろいろなイベントが中止になったから、必ず参加すると決めていた。毎日が刺激的だよ」

「余計なことは考えずバスケをすることだけに集中してるよ。みんなに負けないよう、気持ちを強く持ってる」

「自分を信じて、目標に向かうんだ。間違えてもいい。間違いは二度おかさない限り、間違いじゃない。これはみんなにとって最高の機会なんだ。コーチ陣だってそうさ。みんなNBAで活躍したリアルな人ばかり。戦って、夢を勝ち取れ。ここまで来たんだから」

“THE ANSWER”というニックネームでNBAを席巻し、絶大な人気を誇ったアイバーソンの言葉は今も当時と何ら変わることのない、特別な力を持っている。『アイバーソン・クラシック 2021』はプロモ動画に続き、フルバージョン動画も現在公開中だ。

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