井上尚弥が明かす「怪物」が誕生した瞬間

ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥。いまや「怪物」の名を欲しいままにし、階級を超えたボクサーのランキング「パウンド・フォー・パウンド」では現在3位に君臨しており、もはやその実力を疑う者はいない。

そんな井上が世界王座を獲得した2014年に出版された自著『真っすぐに生きる。』(扶桑社)では、“怪物”誕生のエピソードが綴られている。

井上は本著のなかで「『怪物』の誕生は2012年7月2日、場所は僕のプロ転向記者会見が行われた東京・水道橋の後楽園飯店と言い切れる」と明言。「井上選手は、何年に1人の逸材ですか?」という質問に、大橋ボクシングジムの大橋秀行会長が「井上君は何年、何百年に1人というレベルではなくて、怪物です」とぶち上げたのだ。

一斉にメモを取り出した記者たちを見て井上は「なぜだ。会長は今、その場のノリで大風呂敷を広げただけじゃないか」と、当惑したことを明かしている。

しかしその後は確実に結果を残し、“怪物”の名を欲しいままにするようになった井上。書籍の中では「僕が小柄な以上、ラスベガスの人たちを感動させるのは難しいと思う」と綴っているが、コロナ禍でなければラスベガスでのマンダレイ・ベイ・リゾート&カジノで3階級制覇を成し遂げた、現WBO世界バンタム級王者 ジョンリル・カシメロとの対戦が決まっていた。

「本当に超えたいのは具志堅用高さん」だとして、「フライ級で世界王座を14度以上防衛すること。そのあとのことはまったく考えていない」と語る井上。世間からの期待は膨らむばかりで“怪物”をも超える称号を得る日は、そう遠くないのかもしれない。

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