「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」でスタントマンのクリス・ブースを演じたブラッド・ピットが第77回ゴールデン・グローブ賞助演男優賞に輝いた。
芸達者なピットがこれまで演じてきた役柄のなかで、とりわけキレたキャラなのが、2009年公開のクエンティン・タランティーノ監督『イングロリアス・バスターズ』で演じたアルド・レイン中尉だ。
第二次世界大戦中、ドイツ占領下にあるフランスを舞台としたこの映画で、ブラッド・ピットが演じるのはナチスドイツの殲滅に血道を上げるレイン中尉。彼はひとクセもふたクセもある強者揃いのユダヤ系アメリカ人8名からなる秘密特殊部隊「バスターズ」を指揮してフランスへと潜入すると、ドイツ兵たちをことごとく処刑し続けて着々とその任務を遂行していく。
このレイン中尉、その仲間を含めてかなりのイカレ具合だ。捕えたドイツ兵たちをただ殺害するだけでは飽き足らず、野球の試合に見立ててバットで“フルスイング撲殺”したかと思えば、レインの祖先であるアパッチの風習にならい、殺害した兵士の頭皮を剥ぐという残虐ぶり。頭皮にジャキジャキと刃を入れ、まるで果物の皮でも剥くかのように切り取っては、あまりに無造作に打ち捨てていく様子が実に生々しく描かれており、無邪気に残酷な仕打ちにこだわる彼らの不気味なメンタリティを強烈に際立たせている。また、運よく殺されずに解放された兵士たちも、額にナイフを突き立てられて一生消えない深いハーケンクロイツを刻まれるという残虐シーンを連発する。
終盤で展開される映画館でのシーンでは、幼き日に家族をなぶり殺しにされたユダヤ人映画館主・ショシャナと、その恋人で映写技師のマルセルが、ナチスの観客たちを館内に閉じ込めて火を放つという捨て身の復讐劇を展開するのだが、それとほぼ同時進行で、館内に潜入していたレインの部下たちも、ヒトラーやゲッペルス、さらには逃げ惑う観客たちに向けて銃を乱射するなど、それぞれが血で血を洗う壮絶な戦いを繰り広げる。無論、そうした殺戮劇の中心にいるのはレイン。そんな彼が嬉々とした表情で、ヒトラーを裏切ったナチス高官の額にハーケンクロイツを刻み付けるところで、この物語は幕を下ろすのである。
こうしたレインのイカレ具合は、これまでブラッド・ピットが演じてきた悪童キャラ、たとえば1993年公開の『カリフォルニア』で演じたアーリー・グレイスのような粗暴犯的なキャラとはまたひと味違った独特な凄みを感じさせてくれる。
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