今なら刑務所に直行 あるNBAファンのウソのような実話

今年3月、ニューヨーク・ニックスの“名物ファン”で知られる映画監督のスパイク・リーが、長年通い続けるホームアリーナのマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)のセキュリティーと揉めて話題になった。従業員やメディア専用のエントランスをいつものように“顔パス”で通ろうしたところを止められ、その映像がSNSを沸かせたのだ。

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「聞いてないぞ! 聞いてない! 俺はここから動かないぞ。チャールズ・オークリーのように俺を逮捕するのか?」と興奮して叫んでいるのが聞こえる。さらに、球団オーナーであるジェームズ・ドーランがリー監督の特別扱いを拒んだと噂が広まり、さらに世間を騒がした。

名前が挙がった元ニックスのビッグマン、チャールズ・オークリーも観戦中に騒ぎを起こして逮捕されたことがある。もともとドーランのワンマン運営にはファンを含めて批判的な意見が集まっており、OBであるオークリーも苦言を呈していた。そんな2人がたまたま近い席で試合を観戦していたのだが、突然オークリーはセキュリティーから席を移動するように指示され、不服に思ったオークリーがセキュリティーに反発し逮捕に発展してしまったのだ。セキュリティーの対応がドーランの指示だったのかは明らかではないが、いまだに2人の関係は改善していない。

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ところで、セキュリティーに捕まる者がいれば、そうでない者もいる。1993年から1997年にかけて、コメディアンのGary Viderは父親とともにチケット無しで試合を観戦し、ロッカールームに何度も忍び込んでいたそうだ。

「ぼくが子ども向けスポーツ雑誌のレポーター、父がカメラマンになりすましたんだ。ロッカールームで選手のインタビューをして、写真を撮り、サインももらったよ」と驚きの告白をしたGary。そんな親子も一度だけ危機を感じたことがあったそうだ。それは、ジョーダンが野球からバスケに1年半ぶりに復帰したMSGで行われた試合。

「ガーデンには数えきれないほど行ったけど、本物の子どもレポーターとカメラマンが現れたんだ。10歳だったけど、これで刑務所行きだと思った」と恐怖体験を振り返る。セキュリティーが厳しくなった今では不可能な話だろう。

「その試合でジョーダンが55点取るのを観終わった後、父親とロッカールームへ急いで行ったんだ。その試合はメディアの人数制限をしていて、ぼくたちは入れたけど、本物の子どもレポーターとカメラマンは入れなかったんだよ」

それにしても我が子を巻き込んだ父親のリスキー過ぎる完璧なシナリオだ。10歳にしてレポーターを演じきった彼がコメディアンとして活躍しているのもうなずける。

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