あのアメコミ界のゴッド姉ちゃんが遂にスクリーンに帰ってくる!ゴージャスな金ピカアーマーと共に!
…という訳で、『ワンダーウーマン 1984』が12月18日(金)、遂に劇場公開される。
アメコミ界において、屈指の姐御力の高さで3本指に入るワンダー姐さん。
『恐らく姐御力でタメを張れるのは極妻シリーズの岩下志麻しか日本にはいない…』と(俺の半径5m以内で)噂されるスーパーヒロインである。
そんなワンダー姐さんは『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』にて、唐突に押しかけ助っ人として参戦!
アメコミを知らない人からしたら「いや、誰だよ!」という話であったが、そんなもんお構いなしに人外のドゥームズデイ相手にゴリゴリに喧嘩を売る姿勢を披露!
このド肝を抜かれる終盤の押しかけ助っ人デビューに、 誰もが目を疑った。
続くDC超人大集合映画『ジャスティスリーグ』では、最後までラスボスのステッペンウルフを素手及び盾と剣で殴り続け、まさに「アマゾネスここにあり」を地で行く活躍ぶりだったのは言うまでもない。
そんな脇役にしては濃すぎる『理想のアマゾネス№1』の彼女だったが、満を持して冠映画『ワンダーウーマン』にてソロデビュー!
世間知らずのお姫様が都に出る…という 『ローマの休日』チックなあらすじであったが、戦闘民族アマゾネス出身、しかも時代が第一次世界大戦下なのも手伝い、行く先々で周りに気合を注入していくアントニオ猪木ばりの闘魂ビンタ映画となった。

そんな前作から幾数十年たった1984年。ほぼ顔出し状態ではあったが、何となく正体がバレずに活動していたワンダーウーマンに強敵が現れる!
元ワンダー姐さんガチ勢にして、ファン心理をこじらせ襲い掛かるチーター!
そして大衆を煽動する、世界レベルの喪黒福造ことマックスウェル・ロード!
腕っぷしだけじゃどうにもならん敵を相手に、今、ワンダー姐さんの姐御力が試される!というのがあらすじだ。

『殴る!走る!飛ぶ!そして人を救う!』のアマゾネス数え歌は本作でも健在。
更には、聖闘士星矢世代には痺れるゴールド聖闘士姿を披露!
カタギとして考古学者の身分も手に入れ、完全無欠に思えたワンダー姐さんであったが、実は誰にもいえない切実な思いを抱えていた。
前作にて死に別れた恋人スティーヴを忘れらずにいたのだ。
そりゃあ初恋の相手が飛行機で自爆したのだ。こじらせるな、というのが無理な話であった。
だが、本作では彼女の前に死んだはずのスティーブが登場!普段は勇猛さで知られる姉さんも 「よ…蘇った!何で!?」が先に来る前に、まあデレにデレまくる。

なんというかアマゾネスである前に一人の人間というのが伺える。ヒーロー・ヒロインのパーソルな部分をフォーカスして匙加減を間違えると「いつまで悩んでるんだよ!」とウンザリしがちの方もいるかもしれんが、本作のワンダー姐さんは違う。
それこそ極妻ばりに『それはそれ、これはこれ!』精神で一方を疎かにはしない。
結果、失われた過去の初恋に決着(けじめ)をつけ、 立ち上がるのが実に痺れる。
そんなワンダー姐さんの本作におけるタイマン担当、それがチーターである。予告編でも凶悪さを増した実写版キャッツみたいなビジュアルを披露していたが、戦闘力はワンダー姐さんレベル。
もともとは考古学者ダイアナとしてのワンダー姐さんに憧れる冴えない研究員だった彼女であったが、ひょんなことからアニマル柄を身に着け、野生を開放!高校デビューといわんばかりに、フィジカル面で姉さんとゴリゴリにタイマンを張るのであった。

奇しくも猫繋がりで『バットマンリターンズ』におけるキャットウーマンのセリーナ・カイルの出自を彷彿とさせる。
ワンダー姐さんは自らのこじらせに決着(けじめ)をつけるのに対し、こちらは折り合う気が全くなし!という意味でも対照的。
いうなれば極妻の岩下志麻に対する、かたせ梨乃とでもいおうか。劇中で披露する、二人の拳を交えたコラコラ問答は必見だ。
だが本作で最大の難敵はチーターではない。
ワンダー姐さんがシリーズ最大級に手を焼く相手がマックスだ。ハッタリを武器に生きる胡散臭さ100%のビジネスマンの、この男。
腕力はゼロに等しいが、心のスキマを埋める笑ゥせぇるすまん的能力で世界中を混沌に陥れていく。
速攻で首でも折れば話が済む相手ではあったが、いかんせん相手は人間だ。話が進むにつれ、成功しているように見えながら、実は会社の経営は火の車、取引先にも頭を下げっぱなしな切実な状況が明らかになる。

SNSでやたら成功を自慢する情報商材屋のような彼であったが、それも別れたカミさんとの間に設けた息子に、立派な父親として認めてもらいたいがゆえの行動であったのが明らかになるのだった。
この事情を知ってか知らずか、腕力じゃなく姐御力を全力で発揮して立ち向かうワンダー姐さん。
思わず「心に愛が無ければスーパーヒーローじゃないのさ」という『キン肉マンGo fight!』の歌詞の一節が頭の中に浮かぶであろう。
ワンダー姐さんも例外じゃなく、とんでもないパワーを持っているものの、色々こじらせたキャラ達が登場する本作。
ジョーカーも超雑に言えば『こじらせ』を描いた変化球ヴィラン映画であったが、本作はしっかりド直球ヒロイン映画として成立させている。ただの痛快丸かじりな作品では片づけられない意味でも斬新だ。
ともあれ、不安や不信が蔓延る今の世の中だからこそ、ワンダー姐さんの涙の数だけ強くなっていく姿に勇気を貰える映画ですよ。

文・DIEsuke(@eroerorocknroll)/ステイサムの悩み相談bot・狂犬映画ライター・映画タッグ:ビーパワーハードボイルド
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