2行であらすじを説明できる映画にハズレなし 人によっては見所しかない『ダブルチーム』

たびたび、お世話になっている当サイト=JASON RODMAN。
現在に至るまでストリートカルチャーにかこつけて…ていうか、無理矢理こじつけて映画の与太話をのたまってきた訳ですが、今回はバリバリ関連ありますよ!RODMANといったら、そう!デニス・ロッドマン!…という訳で、満を持してコチラの作品を紹介しようと思います。

映画ファンとバスケファンの架け橋になった映画『ダブルチーム』だ!

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『おい!オマエやっぱヴァンダムじゃねえか!』と言われるかもしれんが、ちょっと待ってくれ!
当時のNBAスタープレイヤー=デニス・ロッドマンがヴァンダムとの二枚看板で主演デビューした本作。バスケとカラテという出自の違う二人の個性がビシバシぶつかり合っている意味でもなかなか類を見ない作品である。

そんな本作の気になるあらすじは、こうだ!
元CIA工作員ヴァンダムが武器商人のロッドマンと『ダブルチーム』を結成!
世界的テロリストであるところのミッキー・ローク相手に戦いを挑む!

えー、以上‼︎
…という、そこらへんを歩いている人にも説明しやすい親切設計なあらすじである。どんな映画もそうだが、二行であらすじを他人に説明できる映画にハズレはないですからね!

…とはいえ、その後、Vシネ路線まっしぐらになったヴァンダムのキャリア分水嶺作品となったのが切ない本作。
ロケ地が香港の『ダブルインパクト』から始まり、ジョン・ウーの『ハードターゲット』リンゴ・ラムの『マキシマムリスク』、…と、早いうちからアクション最前線な香港に目を付け、同地の名監督とのコンボで作品をヴァンダムは放っていたのだが、映画史的に中々語られる機会が少ないのだった。

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「誰か語ってやれよ!おい!シネフィルよお!」と俺が怒る気持ちを分かって頂けるだろうか?
まあ、俺の怒りは一旦置いといて、目のつけ所に違いはあれどワイヤーアクションや二丁拳銃を輸入した『マトリックス』に先駆けて香港へ関心を寄せていたヴァンダムの先見の明が伺える。
そんな彼が満を持して、いよいよ『香港のスピルバーグ』と呼ばれる巨匠ツイ・ハークをハリウッドに招聘!更にアクション監督にサモハン・キンポーという盤石の布陣を敷いたのが本作だ。

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だが、満漢全席っぷりではキャスト陣も負けていない。
ダメ押しのように最強の敵としてハリウッドの伊達男ミッキー・ローク、そしてヴァンダムの相棒としてバスケ界でブイブイ言わせていたデニス・ロッドマンを召喚!

思えば同じシカゴ・ブルズのチームメイト、マイケル・ジョーダンは映画『スペースジャム』でルーニー・テューンズのキャラと共演していたが、ロッドマンは違う。映画デビュー1発目に、股割りさせたら右に出る者はいない男ジャン=クロード・ヴァン・ダムとの共演を選んだ。

たとえコートではディフェンスでも、映画ではオフェンスな男だ。そして小さい枠にとらわれるロッドマンではない。
本作にて、武器商人というには無理のある俺ジナルファッションを披露!同じようにクセが凄い兵器をヴァンダムに渡すなど、かなり気合の入った役作りを見せた…ていうか、まあ本人だな!

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最初は何となく面白そうという理由でヴァンダムに加担するロッドマンであったが、彼の子供が人質と知ると、損得抜きのブラザー精神を発揮!
見た目はアレだが、実に話の分かる男であった。そんな彼が見ず知らずの子供の為、ゴミ箱を振り回し、人間をシュートするバスケ殺法(!?)を披露!決してヴァンダムの添え物で終わらないロッドマンの演技は必見だ。

本作にて元CIA工作員という判で押したような役柄を演じるヴァンダム。のっけから一人ワイルドスピード状態で華麗に引退したヴァンダムであったが、そうは問屋が卸さなかった。
身重の妻を尻目に、出戻りで『ミッキー・ローク暗殺』というシビアすぎるノルマを課せられるものの失敗、結果死亡扱いでカントリークラブみたいなムショへぶち込まれてしまうのだった。

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寝坊したら毒ガスで死ぬのがタマにキズなムショであったが、そこはヴァンダムである。バスタブ筋トレ(!?)で肉体を鍛え、結果ムショを20分そこらで脱獄するのであった。昨今、自宅でのピラティスやら筋トレグッズを揃える風潮があるが、風呂桶一つあれば何とかなる。そんな事実をヴァンダムは俺たちに教えてくれる。

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そして本作のケレン味…否!、敢えてヴァンダ味と言わせて貰おうか。ヴァンダ味が最高潮に達するのが上半身裸のミッキーロークとの変則バトルだ。
香港風味とハリウッド風味がマッスルドッキング!コロッセオを舞台に、野良の虎、埋められた地雷、上裸のミッキーロークという情報量が多い『魁!男塾スタイル』のバトルが展開される。

上裸⁉︎地雷⁉そして虎⁉︎と目を疑う間もなく、そこへ盗んだバイクに乗ったロッドマンまで乱入!気がついたらロッドマンも脱いで上裸率が更に倍プッシュされるのだった。何故⁉︎と言われたら、さあ!としか言いようがないが、まあテンションが上がるのは確かだ!

そう‼︎ラストバトルってのは理屈じゃねえんです!
そして理屈を超えたミッキーロークへのケジメを、ヴァンダムとロッドマンが絶妙な連携プレーでキメてくれる。
改めて『ダブルチーム』というタイトルは伊達じゃねえ!と思わせてくれるだろう。

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1997年当時、映画界とバスケ界における新進気鋭の風雲児二人=ヴァンダムとロッドマンが仕掛けた本作。奇しくもプライベートでは100回位逮捕歴があるというロッドマン、黒い企業ユニバGの広告塔になった経験のあるヴァンダムである。
センセーショナルな二人が『ダブルチーム』としてタッグを組むのは運命だったのかもしれない。

ヴァンダム!ロッドマン!ミッキー・ローク!そして虎!
…と人によっては見所しかない作品(俺の周りにもいたと思う。8人位は)であったが、悲しいかな当時のラズベリー賞に電撃ノミネート。ロッドマンは最低助演男優賞、最低新人賞、最悪スクリーンカップル賞の三冠を果たしてしまうのだった。

でもねえ、爆風をコーラの自販機で回避する映画なんて見たことあるのかい?と。そんなどうかしている模写は世界広しといえどもダブルチームしかないぞ!多分!

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いずれにせよ今から24年前の作品であるが、観る者にサムシングを残してくれたのは間違いない『ダブルチーム』。
2021年、再びNBAスターのレブロン・ジェームス主演『スペースジャム2』が製作されたらしいが、そうなればねえ…対抗馬として『ダブルチーム2』だって何かの間違いで作られないかなあ…と思わず遠い目になってしまう。

これ一回で終わらせるのには惜しい、バスケとカラテが奇跡的にフュージョンしたバディ物だ。ヒマならフリースローや開脚キックを放つほどある人にはオススメの作品です。

文・DIEsuke(@eroerorocknroll)/ステイサムの悩み相談bot狂犬映画ライター・映画タッグ:ビーパワーハードボイルド

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