人生をやり直そうとしてる奴ら必見! ハートに正拳突きなカラテ大河ドラマ『コブラ会』

今、人生につまずいている人はいるだろうか?
安心して欲しい!俺もだ!ていうか、つまずくどころか人生が複雑骨折しているよ!そんな俺みたいな人間にバンテリンのように効くドラマが、Netflixで配信されている『コブラ会』だ!!

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現在シーズン3まで配信されている本作。まさかのベスト・キッドの続編ドラマシリーズだ。シリーズにおいて悪名の高い『コブラ会』とタイトルについているわけだが、まさかの時間差でベストキッドB面を描いている。

ベスト・キッド=ダニエルさんに対して、なかなかのバッドボーイだったジョニー。
二人が空手でシノギを削ったカラテ大会から34年。決定的な敗北を喫した高校時代から今に至るまで、ジョニーは人生をこじらせ続けていた。
今日も今日とてトンパチっぷりを発揮!ようやくありついた内装の仕事も 速攻クビになってしまう。

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まさにダメ人間の役満状態。外を歩けば、かつての仇敵ダニエルさんが地元の名士として顔出し看板なんて出してやがる。
改めて明暗が分かれた自らの境遇を痛感するジョニーなのだった。
「こうなれば飲むしかねえ」と、コンビニ前で一人酒を敢行していたジョニーであったが、隣に住んでるガキンチョ=ミゲルがイジメられている状況に遭遇!

なりゆきで仲裁に入る羽目に陥ってしまう。だが例え本人はやさぐれていも、かつての空手は錆びていなかった。何より、さっきまでのコンビニ店員の塩対応にも腹が立っていたジョニーは、正義感2割、八つ当たり8割でイジメっこをシメるのであった。「ただのヤベエ隣人じゃなかったんだ!」と驚愕したミゲルは空手の弟子入りを懇願!

彼の並々ならぬ気合を感じたジョニーは、何より無職だしな!という理由も手伝い、願いを受け入れ自らの空手を伝授する決意を固める。
年齢や人種も違う二人だったが、彼らが証明したいものは共通していた。
俺たちは負け犬じゃない!今、たった二人の『コブラ会』が動き出すのだった。

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ジョニーがヤングコブラどもを鍛え、カラテを通じて生徒だけでなく自らの人生も取り戻すシーズン1、ダニエルさんが本格的に参戦、ミヤギ道カラテが復活しコブラ会とゴリゴリに対立するシーズン2、コブラ会保守本流にしてジョニーの師匠クリーズがコブラ会に対しM&Aを敢行、極真空手もかくやの三勢力に別れる激突必至なシーズン3…と、シーズンを追う毎に、気が付けばカラテ大河ドラマの様相を呈していく。

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かつての憎まれ役ジョニーの浮き沈みが激しい土俵際人生から始まり、話が進むにつれスケールも登場人物もボリュームアップした本作だが、同じようにオリジナルシリーズへのリスペクトっぷりも天井知らず!

毎回絶妙なタイミングでベスト・キッド同窓会イベントが発生、知っている人なら「あ!お前さんは!」と目を見張ってしまうだろう。
ダニエルさんの登場はいわずもがなだが、なにせ故ミヤギさんが世を去っていても彼の教えがさりげなく道を示すシークエンスが挟まれるのだ。
観てるコッチも泣かずにはいられないじゃないの!

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個人的には最新のシーズン3において、ヘンテコ日本模写を揶揄されてきた『ベスト・キッド2』の要素すらも上手いことストーリーにブッこんできた辺り、作り手の並々ならぬ気合を感じたのだった。ともあれ、視聴中、思わず「おい!親父!もう一杯くれ!」とおかわりを求めてしまいそうになるサービス精神だ。

こう聞くと「何だよ、常連しか楽しめねえのか」と思われるかもしれんが、決して一見さんお断り感は無い。かつての名場面をちょくちょく挟んでくれるおかげで、シリーズを知らない人も後追いで充分に楽しめる親切設計である。

もちろんジョニーやダニエルさん以外の新世代ヤングコブラたちのハッスルぶりも見逃せない。
明確にコブラ会とミヤギ道の両派に分かれたことにより、友情の決裂だけならまだしも、よしとけばいいのに色恋沙汰によるトラブルも発生!
ママレード・ボーイばりに人間関係がややこしくなるのだが、口喧嘩ついでに拳も交えるので泥沼の修羅場に拍車がかかっていく。
結果、シーズン2終盤では高校がビーバップハイスクール化!
ガチンコの大和龍門先生が言うところの「お前ら喧嘩しろ」精神がスパーキングする光景に目を見張ってしまう。

そして、こじれた人間関係なのは子供たちだけでなく、大人たちも同じだ。
ジョニーとダニエルさんも和解したかと思ったら、次の日には気が付くと喧嘩別れ!と負けず劣らず波乱万丈。
くっついたり別れたりと、まあ一筋縄ではいかない。
そんな決して完ぺきではない良い歳した大人二人が、逆に自らの生徒たちや我が子から我が身を顧みる人間臭さも本作の魅力の一つだ。

現在と過去、師匠と弟子、親と子…
それぞれが抱える想いのスレ違い、因縁からの対立。
リアルな人生でも、ままある事との向き合い方を本作はカラテを通して描いている。
この年になると、誰かを憎み続けて終わるには人生は長すぎると感じる機会が多いだけに、実にグッとくる展開だ。
それと同時に「人間関係、面倒くせえなあ!おい!」というのは洋の東西を問わず!なのが伺える。

しかし、面倒臭さや過ちからでしか得られない教訓もあるのかもしれねえなあ…と、劇中で描かれる悲喜こもごもを我が身に置き換えてみると、身に詰まされるのだった。

かつてのファンも、これからのファンも、ハートに正拳突きがクリーンヒットするであろう本作。
何事も白か黒かで判断しがちな世の中だが、重要なのは勝ち負けではない。
挫折しても立ち上がれるか否かだ!という、現実との戦い方を様々なキャラが教えてくれる。

笑って泣けて切なくて…そして、何より熱くなれるわけですが、今挫折を経験していたり、人生をやり直そうとしてる人にとっては沁みる応援歌になるであろう。俺も正月にシーズン3を見た後、会社に行く足取りが少しは軽くなった!気がする!

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という訳で、気が早いが『strike first 、strike hard 、no mercy(先に打て、強く打て、情け無用)』の教えを賃貸の壁に殴り書きしてシーズン4を待ちたいと思います。

文・DIEsuke(@eroerorocknroll)/ステイサムの悩み相談bot狂犬映画ライター・映画タッグ:ビーパワーハードボイルド

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