ジョーダンは、“問題児”ロッドマンをどれほど信頼していたのか

ファンのみならず、選手やOBまでも毎週楽しみにしているマイケル・ジョーダンのドキュメンタリー『マイケル・ジョーダン:ラストダンス』。エピソード3、4では、“問題児”デニス・ロッドマンの驚くべき行動が明らかとなった。

基本的にNBA選手はシーズン中に私的な理由で休むことはない。もちろん、出産などの急なイベントで休暇を取ることはあるが、1日休みをもらえるだけでも珍しいことだ。しかし、1997-98シーズン中、ロッドマンには「息抜き」のために48時間が与えられたのだ。休みをもらったロッドマンはすぐさまラスベガスに飛び立ち、約束の時間を大きく超えた「88時間超のバカンス」を楽しんだ。

結局、モデルで女優のカルメン・エレクトラとホテルに泊まっているところを、しびれを切らしたジョーダンが迎えにいったそうだ。しかし、ジョーダンやフィル・ジャクソン監督がロッドマンを見放すことはなかった。熱心に取り組みすぎるがゆえにONとOFFが必要であり、ひとたびコートに出れば圧倒的なパフォーマンスを発揮することが分かっていたからだ。そもそもジョーダンも「あいつが48時間で帰ってくるわけがない」と送り出していたそうで、その話だけでもロッドマンへの信頼度が伝わってくる。

こうして“前代未聞”の「バカンス」が成立したわけだが、なぜロッドマンは許されたのだろうか?

ESPN/YouTube

ボストン・セルティックスなどで活躍したポール・ピアースは、「ロッドマンがブルズを変えた」と話す。「デニスはどこまでいってもデニスだ。コート上では110%を出すオールスター選手で、優勝する術を知っている。プレイヤーとして素晴らしい成績を残した。それと同時に、デニスには気分転換が必要だということもみんな知っている(笑)。いま話題の『ロードマネジメント(試合数の調整)』をしていたのは、あの時代で彼くらいじゃないかな?(笑)」と、ロッドマンだからこそ許されたと続けた。

一方、オーランド・マジックやヒューストン・ロケッツで活躍したトレイシー・マグレディは、「ロッドマンを変えたのはマドンナだ。彼がピストンズにいた頃はいたって健全な青年だった。しかし、サンアントニオ・スパーズに移籍してマドンナと出会った後から、彼は髪の色を変えたり、女装で出歩いたりと自分自身を惜しみなく表現するようになった。マドンナがどこでもマドンナらしくいるように、ロッドマンがロッドマンらしくあるために導いたのさ」と、ウィットに富みながら的確なコメントを残した。

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