「ブラッド・ピットは良い役者」「エイリアンが大好き」 鬼才D・フィンチャー、自身のキャリアを語る

英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)が公開している、デヴィッド・フィンチャー監督へのインタビュー動画では、鬼才と評される彼がユーモアを交えて自身のキャリアを振り返り、監督業についても語る姿を見ることができる。

BAFTA Guru/YouTube

デヴィッド・フィンチャーは幼少期から映画に夢中だったそうで、高校時代の放課後には演劇の監督や照明、夜間には映写技師をしていたという。ミュージカル映画『オール・ザット・ジャズ』(1979年)や スティーヴン・スピルバーグ監督の『1941』(1979年)をそれぞれ200回ぐらい観るなど、映画を繰り返し観ながらカットやシーンなど細部まで研究するような日々を送っていたようだ。彼はジョージ・ルーカスが立ち上げた特殊効果の制作会社<Industrial Light & Magic(ILM)>に勤務したのち、CMやミュージックビデオの監督を経て、映像製作会社<プロパガンダ・フィルムズ>を設立した。

1992年にデビュー作となる『エイリアン3』の監督を引き受けた理由として、フィンチャーは「脚本は気に入らなかったが、エイリアンが大好きだったから」と明かしている。1995年には映画『セブン』でメガホンを取ることになり、彼が「いい役者だ」と認めるブラッド・ピットやケヴィン・スペイシーらが出演した同作は大ヒット。その後も、フィンチャー監督は『ファイト・クラブ』(1999年)、『ソーシャル・ネットワーク』(2010年)、『ドラゴン・タトゥーの女』(2011年)など多くの作品をヒットさせてきた。

Movieclips/YouTube

撮影のプロセスについて、フィンチャーは「役者に17回とか25回ほどチャンスを与える。スマートで誠実な役者であれば、頭の中で役者として見せたい演技があるはず」と語る。たとえば「まず7回撮影するので、自分のやり方で演じてみて」と伝え、自分と役者の間で理想とする演技を調整するスタイルで撮影を進めるのだという。なぜなら、「自分のやり方を押し付けると、そこには嘘があり、コントロールされているような気がする」らしい。

そうやって彼が関わってきた“映画製作”そのものについては「見知らぬ人に感情を授けるために、チタン、アルミニウム、スチール、ガラス、レーザーを使用すること。すべての観客に同時に感情を授けたいと思う。それが映画の魔法だ。しかし、それを可能にするためにはあらゆる技術を必要とするし、それらがすべてその瞬間に機能していなければならない。映画はアイデアを誰かの頭の中に与えるものであり、それも700人の頭の中に同時に与えるものだ」と、独特の言葉で表現している。

Netflix/YouTube

また、映画とドラマの違いについては、「映画は性格描写する時間が極めて少ない。だが、ドラマシリーズはキャラクターをゆっくりと紐解き、明らかにしていける場所だ」と考えているようだ。デヴィッド・フィンチャーが製作総指揮を務め、第1話と2話ではメガホンをとった、ケヴィン・スペイシー主演のNetflixオリジナルドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』(2013年〜)は、第65回エミー賞でドラマシリーズ監督賞を含む3部門を受賞するなど、高い評価を受けた。

フィンチャーが製作総指揮を務める『ハウス・オブ・カード 野望の階段』、そして今年シーズン2が配信されたばかりの最新作『マインドハンター』はNetflixにて独占配信中。

Netflix Japan/YouTube

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