ナメた奴は誰だろうがキレる 戦闘力がアップしたランボーの“一人地獄の黙示録”

「怒りの脱出がしてえなあ、おい…」

こう呟きながら、サバイバルナイフを自宅で研いでる人も中にはいるのではなかろうか。あるいはM60でオフィスを破壊したい人はいるかもしれん。
ちなみに俺もそうです。だがまあ、人間生きていたら一度はやりたいもんです。

怒りの脱出を!

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…という訳で前回に続き、今回は「ランボー~怒りの脱出~」を御紹介しようと思います。またランボーかよ!?と言われるかもしれんが、そうだ!

・・・というわけで、あらすじ。

前作にて田舎もんの塩対応にブチきれ、有罪判決を下されたランボー

あれから彼はムショで臭い飯を食っていた。今日も今日とて肉体労働に従事していると、柵の向こうに見知った顔を発見する。

誰あろう彼の唯一の理解者=トラウトマン大佐その人であった。どうやらランボーに頼み事があるらしい。

蓋を開けば「未だにベトナムに囚われの身となった兵士の捜索」という作戦をやれという。しかも一人で。

嫌な予感しかしない作戦であったが、成功すれば恩赦も出る上に、他ならぬトラウトマン大佐のお願いである。

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作戦を了承するランボーであった。思わず「次は勝てますか?」と尋ねるが「君次第だ」というアバウトな答えを返すトラウトマン。

果たして不安は的中した。この作戦はトラウトマンが陣頭指揮を執るものではなかった。実際の指揮を執るのはCIAのマードック。冷房の効いた基地でコーラなんかを飲んでいる、現場の人間というよりは典型的な官僚であった。
何より態度がデカいし胡散臭いマードックを気に入らないランボーであったが、それはそれ、これはこれ。

はじめて遠足へ行くキッズのようにリュックに武装をパンパンに詰めるランボー。

フルアーマーランボーとして作戦行動を行うはずであったが、飛行機トラブルによって全武装を落とす羽目に陥る。

結果、ほぼ落下に近い形で敵地に着地!

だが、ランボー的には無問題だ!

常人であれば諦めて帰るところだが、サバイバルナイフと弓のみでカジュアルに潜入を続けるランボーなのであった。

作戦途中、アジア成分多めの堀北真希似のコーバオと合流したランボーは一路、捕虜がいるとされる収容所へ一直線!

「いるじゃん!捕虜!」となったランボー。

写真を撮って速攻帰ってくるという名目のはずだったが、そこはランボー…ていうかスタローンである。

そのまま捕虜を放っておくはずがない。

というわけで、「国へ帰るんだ!」と男気をフルに発揮!追っ手から逃れつつ脱出地点へ捕虜同伴で到着するランボーであったが、捕虜をいなかったことにしたいマードッグから前作ばりに塩対応を食らい見捨てられるのだった。

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捕虜共々収容所に出戻りするランボー。

そんな彼の前に「アメリカの犬が来た!」と喜び勇んでベトナム軍の基地に泣く子も黙るソ連軍が姿を現す。

アメリカの非合法作戦に難癖をつけるべく、肥溜めに一夜漬け、人に対して流すにはどうかと思うほど電流を食らわされるなど、人権ガン無視の拷問を受けるランボー。

捕虜にすら拷問の手がかかりそうになり、遂にアメリカ軍の基地へ連絡する羽目になるランボーであったが、助けを求めるかと思いきやマードックを本指名して宣戦布告!

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ラッシャー木村ばりの意表を突いたマイクアピールに「え!?何言ってんの!?この人!?相手味方じゃん!」となったソ連兵を握ったマイクでブン殴るランボー!

コー・バオのナイスなアシストもあり二回目の収容所脱出を果たすのであった。

命を懸けた脱出(2回目)を果たし、コーバオと良い感じになるランボー。だが、ランボーが当たり前に歩いていたので忘れがちだったが、ここは地獄のベトナム。なんと付き合って20秒後にコーは追っ手のベトナム兵に射殺されてしまうのであった。

もうランボーへ怒るなというのは無理な話であった。

敵はベトナム兵、ソ連兵。そしてマードック!

 怒りと悲しみを胸に復讐のマルチタスクを決意するランボー。  

 今、ベトナムを舞台にランボーの怒りが爆発するのであった。

前回は未成年の主張ばりに世の理不尽や無理解に声をあげたランボー。

本作では言葉より先に手が出る精神で、ランボーの戦闘マシーンぶりが出し惜しみなく発揮される。  

まさに命の円安ドル高。

現地に到着して速攻敵兵を始末する展開に目を見張ってしまうだろう。本作では装備が軽くなるほどランボーの戦闘力もアップ。

プレデターばりに自然に溶け込み襲撃したかと思えば、『たけのこの里』みたいな爆薬付きの矢を上裸で放つ。

思えば前作では盗んだバイクで走り出したランボーだが、本作では最終的にヘリで捕虜収容所を爆撃する、一人地獄の黙示録の様相を呈する。

確かに前作はメッセージ性が明確であったが、景気の良さでは本作が上だ!

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前作とは別ベクトルでスタローンに気合が入っているのが伺える作品である。

これはこれで正しい続編の姿勢なのではないだろうか。

思い返すと前作も相当にランボーが怒っていたが、あれでも手加減してたのね…と思わずにはいられない。

そうした景気の良さは勿論だが、シリーズファンとしてはランボーの色恋沙汰が唯一見れる意味でも重要な作品である。

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身内と言ったらトラウトマン大佐しかいないランボーであったが、本作ではヒロインのコー・バオが登場。もう男だらけの野球部に女子マネージャーが投入されたようなもんである。
そして、これは偏見だが女子マネージャーは野球の上手いキャプテンかエースと付き合うもんだが、本作も御多分に漏れない。

いやさ、ランボーの得意分野は殺人ではあるが!

修羅場を乗り越え、いつしか恋愛感情の生まれたコーから逆告白を食らうランボー。駐車場係の仕事は無いかもしれないが、そんな俺だって恋愛は出来る!とカップリングが成立した思いきや、何と直後にコーは射殺されてしまうのだった。

恐らく付き合った時間は20秒ほどだろう。

俺も交際期間については地元で最短記録(3日で振られた)を保持しているが、ランボーほどではない。

いずれにせよ、戦場でイチャイチャしたら30秒後に死ぬ!という重要な教訓を本作は教えてくれる。

そしてコーバオの遺品であるネックレスおよびバンダナを結ぶランボー 。

束の間であれ、愛した女への香典代わりに皆殺しを決意するわけだが、20秒付き合った女の為に、ここまで出来るだろうか⁉︎皆さん‼︎

まさに正しい出撃シーンBEST5に確実にランクインする名シーンである。

もちろん『上から目線の理不尽な命令や要求にキレろ!』という教訓は本作でも健在。
「舐めた野郎は例え敵だろうが味方だろうが許さない」という姿勢を徹底している。特に中盤、マードックに見捨てられ、助けを求めるかと思いきや「マードッグ…命を貰いに行くぜ」と宣戦布告するランボーの姿は舐められた社畜として生きる俺にとっては実に震えるシーンである。

何なら職場に出勤する際は毎回真似したくなる。

そしてランボーに二言はない。

支援なしで捕虜と一緒に自力で帰宅したランボーであったが、休む間もなくM60ライフル持参でマードックのオフィスに突撃し、銃弾で高価なコンピューターを完全破壊!

更にはマードックをナイフでゴリゴリに脅す、怒りの有言実行を披露するのであった。

思わず「仕事を辞めるなら、こう辞めたい!」と見る者に思わせてくれる。

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もう一部始終を黙って見届けるしかないトラウトマン大佐であったが、 色々スッキリしたであろうランボーに「何が望みだ?」と問いかける。

ここにきて「彼らが国を愛するように、国も俺たちを愛して欲しい」と叫ぶランボー。

さっきまで思いっきりオフィスを破壊していたが、それはそれとして実に全社畜の涙を誘ってくれる名シーンだ。

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思わず「おい!誰かランボーに優しくしてやれよ!」と言いたくなる。  

だが悲しいかな、公開当時、ラジー賞の最低作品賞、最低主演男優賞、最低脚本賞、最低主題歌賞と4冠を達成したのであった。

だが敢えて言わせてほしい。

「おいおい!ランボーを舐めてもらっちゃ困るよ!」と。

国粋主義映画なんて見方もされたらしいが、決してランボーが体制側の人間ではないのが伺える。

人殺しの景気の良さに目が奪われがちではあるが、 シャバに居場所がない戦闘マシーンの悲しみが胸を打つラストは前作に決して引けを取らない。

来月6月26日(金)の『ランボー・ラストブラッド』公開を記念して、テレビ東京の午後のロードショーでは『2週連続スタローン!』と称して本作が5/22(金)、更に『ランボー3怒りのアフガン』が5/29(金)に地上波で放送される。

更には6月以降も『金曜日はスタローン』と称して彼氏の主演作品が放送されるという。

まさに『春のスタローンまつり』の様相を呈している。

どこかの金〇ロードショーにも見習ってほしい姿勢だ。

いずれにせよ、『春のスタローンまつり』のスタートを切るのに不足はない本作。ステイホームで怒りが溜まっている人には、是非見て頂きたい作品です。

文・DIEsuke(@eroerorocknroll)/ステイサムの悩み相談bot狂犬映画ライター・映画タッグ:ビーパワーハードボイルド

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