BRAHMAN × ILL-BOSSTINOが再びコラボ 日本に痛烈なメッセージを叩きつける

BRAHMANとILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)、世界的コラージュ・アーティスト河村康輔がアートワークを担当した作品『CLUSTER BLASTER / BACK TO LIFE』が9月30日にリリースされる。

これまでも交流があったBRAHMANとILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)が初めてコラボレートした楽曲は、2017年4月にリリースしたシングル「不倶戴天 -フグタイテン-」に収められた「ラストダンス」。言わずと知れたパンク、ヒップホップのスーパーヘビー級である両者の邂逅は当然ながら大きな期待を集めたが、届けられた楽曲の破壊力は様々なリスナーやメディアに想像を超える未知の衝撃を与え、これをきっかけにお互いの交流はさらに活発化。その後、様々なステージで共演を果たすことになる。

あれから3年の月日が経ち、日本がコロナ禍にあえいでいる今、ILL-BOSSTINOがTOSHI-LOWに呼びかけた。今こそ「ラストダンス」を新たな形で世に届けるべきではないかと。この国への痛烈なメッセージとなった「ラストダンス」は、たしかにこの2020年に改めて叩きつけるべき楽曲ではある。しかし、そこから彼らの話はさらに発展し、今、この待ったなしに瓦解する2020年の日本を唄った楽曲の制作に入ることになった。BRAHMANとILL-BOSSTINOの間でリリックやサウンドのやりとりが急ピッチで進められ、両者の意向を汲んで、チームも即座に動き出す。新曲の発案からレコーディングまでたったのひと月というスピードだった。レコーディング・スタジオに入るまで担当ディレクターすら楽曲の全貌を知らされていないという異例の制作だった。そこで生まれたのが”CLUSTER BLASTER”と”BACK TO LIFE”の2曲である。

「CLUSTER BLASTER」は90’s的でヒリついたギターのヘヴィリフの上で、<ここは合衆国保護領 ようこそ 地獄行き決定だぜ お前等 税金泥棒>と始まるILL-BOSSTINOのラップが牽引する、ストレートなミクスチャーナンバー。途中でTOSHI-LOWがBOSSからバトンを受け取り、クリーンなコーラスをバックに<過去の過ちも未来の不安も見えないふりをしながら 誰のための社会が作り出されていくんだよ>といった嘆きや怒りを吐き出していく。どのリリックも研ぎ澄まされている。どの瞬間も聴き逃がせない。言葉は丁寧に積み重ねられながらも、サウンドは生々しい。瞬発力と技巧が溶け合ったレベル・ソングとなった。

「CLUSTER BLASTER」から一転、続く「BACK TO LIFE」は、<言いたい事を言い合った お互いの事を知ったから そんなこんなで空きっ腹 そろそろ皆で飯でも行かない?>というBOSSのラップで始まるレイドバックしたナンバー。怒りや憤懣だけが彼らの間の会話ではない。それ等を全て吐き出した後、笑いと共に酒を飲み交わす時間もまたリアル。同時にこれは何も彼らだけに特別なことではなく、あらゆる場面で人と人の距離が大きく開いてしまった今だからこそ、当たり前だったあの愛着溢れる日常を想う多くの人々が共有できる感覚のはず。<フロウ><ラコス><幡ヶ谷駅前横断歩道><KOちゃん>といった固有名詞の数々になぜだか心があたたまる。こんなふうにして、2020年、日本の片隅のリアルがこの10分強に凝縮されているのである。

それだけではない。今回はもう1組のコラボ相手がいる。コラージュ・アーティスト、グラフィック・デザイナーの河村康輔だ。「大友克洋GENGA展」におけるメイン・ビジュアル制作など数多くのコラボレーションや、自身の個展開催を中心に活動し、海外からも高い評価を受けている彼とBRAHMANとBOSSががっちりタッグを組み、ビジュアル面においてもこれまでにない展開を見せようとしている。TOY’S STORE限定で河村康輔とのコラボTシャツセットを販売することも決定。またCD購入者には特典としてスペシャルコラボステッカーもプレゼントされる。

世界中が混乱するなか、再び彼らのパンク・スピリット、ヒップホップ・アティチュードが世の中を導くメッセージとなり、人々のこころに何かを投げかける。これは今だからこそ耳を傾けるべき楽曲だし、10年後20年後30年後……いや、100年後に今を振り返ったとき、重要な歴史の証言のひとつとなるのである。

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