例年通り、ボクシング界に君臨するTop Rank Boxing(トップランク社)の2020年「KO・オブ・ザ・イヤー」が発表された。身体が思わず武者震いしてしまうような10の鮮烈なKO劇を紹介しよう。
<エイダー・アルバレス vs マイケル・シールズ戦(00m05s〜)>
小康状態を経ての侍の居合い抜きを思わせる緊張感ある打ち合いを制したのはアルバレス! シールズの左に合わせて迎撃した精密機械のような右カウンターが顔面を捉えた。誰が見ても完璧なタイミングで、雄たけびをあげるアルバレスの心境にも納得がいく。
<セルジオ・サンチェス vs グスタボ・アラン・ピナ戦(00m43s〜)>
サンチェスの正確な左が顎に直撃、ピナはスローモーションを見ているかのようにゆっくりと後方に沈んでいった。
<キングスリー・アイベ vs ワルド・コルテス=アコスタ戦(01m15s〜)>
コルテス=アコスタはコーナーに追い詰められるもあと一歩のところでKOは許さない。どうにかクリンチでしのぎ続けるも、あきらめずに重たいパンチを地道に繰り出し続けたアイベがついに完全KO。VTRで振り返るとコルテス=アコスタは本能と意地だけでどうにか立っているようにも見え、レフェリーがもっと早く止めてよかったかもしれないという印象を持った。
<エルヴィス・ロドリゲス vs ダニエル・マレー戦(01m57s〜)>
KOしたパンチもそうだが、最初のパンチが効いていたようだ。敗れたマレーの上半身はリングの外、コーナーロープ越しに四つんばいにつんのめった。
<フェリックス・ベルデホ vs ウィル・マデラ戦(02m47s〜)>
ベルデホが強打の嵐で相手をコーナーに追い詰めると最後は右中心の組み立てで見事マデラにとどめを刺した。
<ジョー・スミスJr. vs エレイデル・アルバレス戦(03m33s〜)>
既にその前のパンチが効いていたからなのか、あるいはディフェンスのため身体の重心を後方に傾けようとしていたのか、スミスJr.の次の左が入ると後ずさりして倒れてしまうアルバレス。仰向けの肉体はロープで支えることができず、大腿部から上はリングの外に。ダウンしながらも後ろに手を組んで、見方によってはこれから腹筋でも始めてくれそうなアルバレスのポーズがちょっとおかしい。
<ヘセ・ロドリゲス vs ジャニエル・リベラ戦(04m24s〜)>
ロドリゲスは素早いフットワークで華麗に間合いを寄せると、リベラをコーナーに追い詰める。そしていよいよ攻撃態勢に入ると左を3発お見舞い、鮮やかなKO劇を演出してくれた。
<ブライアン・ルア vs ルイス・ノランブエナ戦(05m03s〜)>
パンチを叩きこんだ相手のうつろな表情を見るなり、準備していた次の攻撃を止め、黙ってKO勝利を迎えたルアの勝者のたたずまいたるや。ボクシングがただの殴り合いでなく、紳士の競技であることを体現する彼のスポーツマンシップに拍手を贈りたい。
<ホセ・ゼペダ vs イバン・バランチェク戦(05m50s〜)>
一見すると重圧を掛けられている側に見えたゼペダだったが、ワンツーの2発目の左がカウンター気味にさく裂! 見事な勝利を収めてみせた。
<ジャニベク・アリムハヌリ vs ゴンサロ・コリア(06m24s〜)>
アリムハヌリの強烈すぎる左をまともにもらってしまい、意識が飛び横向きのまま崩れ落ちるコリア。頭部を揺らす衝撃がよりダイレクトに伝わってくるスローモーションの映像がヤバい。アリムハヌリは2013年のボクシング世界選手権を制している、今後注目しておくべき実力派だ。
2020年はコロナ禍の影響でボクシング界でも約3カ月の間興行が停止した。再開後、トップランク社はほかのスポーツ同様に無観客でメディアはもちろん、ボクサーの家族でさえ会場への立ち入りを禁止するなどいろんな工夫を行使し、この危機を乗り切る構えを見せた。観戦体験の向上に一役買ったのが「HearMeCheer」というアプリ。リモート観戦者の声がマイクを通じて、ほぼタイムラグ無しでライブ中継に反映された。
その結果、普段のボクシングに引けを取らない今回のようなKOシーンが数多く生まれた。ベテランはもちろん、若手ボクサーの躍進が目立つ一年だったが、2021年もコロナ禍に負けない好試合が連発することを願うばかりだ。
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